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木村「皆から「馬鹿な男を信じた挙句捨てられたダメ女」だと後ろ指を指された。……確かに信じた私が馬鹿だったわよ。でもね……許せなかった。高らかに笑うあの女の顔とそんな女の隣にいる彼が……憎くて仕方なかった。
それで、同僚から誘われてInstagramを始める事になって。そこで出来心であの女のアカウントを検索してみた。そしたら……まだ、彼の隣で高らかに笑ってた。ネックレスやベルトをわざとInstagramに載せたりして……許せなかった。だから殺したのよ。」
『………気持ちは分かるわ。だけどね、関係のない人間を殺すのはルール違反よ。……その人にだって家族はいるわ。愛する人はいるわ。……少なからず、悲しむ人がいる。』
八尋「…………。」
『悲しむ人間がいる限り、どんな理由があろうと殺人は重罪よ。しっかり裁かれるべきだと……私は思うわ。』
木村「……あなたも小説書いてみたら?まさか事件がこんな形で終わるとは思わなかった。……さすがね、探偵さん。」
『………殺人犯に褒められるのは、中々気分が悪いわね。』
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八尋「………終わりましたね。難事件。」
『……終わってないわよ、少なからず関係者の中では。』
八尋「……はい。……一生、終わる事は無いと思います。」
『……………。』
今田「芳凛さん、!お疲れ様でした……!」
『……あの質問の答え、真面目に答えてあげる。』
今田「えぇ?………あっ、あの質問ですか。」
『……私が謎を解くのはね、とある人を殺した人物を探し出す為。……それで直接会ってこう聞くの。「なぜあの人を殺したの?」……ってね。』
八尋「…………………、」
『……それが今日、いや、今回……再確認出来たわ。』
今田「とある人って、……まさか、」
『……帰りましょう、希詠。私お腹が空いたわ。』
八尋「………えぇ。かしこまりました。」
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