喧嘩ができない元スケバンさん。２！【今日から俺は！】 (ページ35)

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第２９話！ページ35

相良sideです。

さて、あの女性は誰なのか...

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今日一緒にいた女は、俺の弱みを握ってる。

俺が中学の時に起こした傷害事件の目撃者だ。

それも高校の時の喧嘩レベルではない、もう殺人未遂と言っても過言ではないくらいのだ。

その傷害事件を警察に公表しない代わりに、内緒で自分と付き合え、と脅されていた。

Aと付き合う1年くらい前からの事だ。

もちろんAには言えないし、言ったらどういう反応されるかが怖くて言えなかった。

もちろん、Aと付き合ってからは、キス以上の事はしていない。

前は、まぁ、色々はあったけど。

とにかく、浮ついた気持ちなんて全くない。

片桐「...で？その女とまだ続いてて、それの待ち合わせの光景を見られたって訳か。」

相良「もう浮気じゃねぇって言っても信じてくれねぇだろ、A...。」

片桐「まぁあの女からキスされてたのは事実だしな、てかその後どこ行ったんだよ。」

相良「飯食いに行っただけだよ。やましい事なんてなんにもしてない。」

智司は俺がどんな人間か知ってるから、少しだけ怪しむような目でずっと見ていた。

だけど、俺が話し終わると、普段の俺を見るような目に戻ってくれた。

智司は信じてくれたみたいだ。

片桐「で？鳴滝にはどう説明すんだよ、俺はさすがに出て行った場所までは知らねぇぞ。」

相良「そこなんだよな...。」

片桐「...あ。」

智司が急にすっとんきょうな声を上げるので、なにか分かったのかと問い詰める。

片桐「いや、分かるっつうか、あの男どっかで見た事あんだよなぁ...。」

相良「おい、男ってなんだよ。まさかチンピラとかヤクザじゃねぇだろうなぁ。」

片桐「あ、あれだ。よく三橋にこき使われてた下っ端のアイツだ。」

下っ端のあいつが多すぎてよく分からねぇぞ。

...いや、待てよ？

相良「...そいつ、もしかしてだけど、軟葉高校の佐川じゃねぇの？」

片桐「あー、そうだ。そいつだ。あの黒髪のリーゼントのアイツだ。」

よりによってあの得体の知れない佐川かよ。

Aに1度下手くそなナンパをしてきやがった野郎だ。

三橋ならまだ分かったものの、あいつは何回かボコッた程度でどんな奴か知らねぇ。

片桐「もしかしたら、鳴滝、そいつの家行ったかもな。あいつ鳴滝の事待ってたし。」

相良「...あ？」