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第15話! ページ19

『どうすんの?めっちゃ怒鳴ってるけど。』

恐る恐る下をちらっと見ると、全員強面のチンピラさんがいっぱいいた。

年は洋ちゃんと同い年くらい。

洋一「俺戦いたくないよ?顔が顔だから、生徒からまぁまぁモテるし、イメージ下がるし。」

『その整った顔グチャグチャにしようか。』

洋一「えー、だって結婚しててもモテたいじゃん。」

『今度奥さんに会ったらチクってやる。』

佐川「あの!どうするんすか!?」

直也さんがそう言うと、洋ちゃんは口に煙草をくわえて考え込んだ。

そして、仕方ないか。と言わんばかりにため息をついて、長めの髪をゴムで結く。

結くと、人が変わったようにこう言った。


洋一「...元ツッパリナメてんじゃねぇよ。」


その言葉に少しだけ痺れ、私は洋ちゃんの肩をポンポンと叩いて言った。

『洋ちゃん、頑張って。私は帰るから。』

私がそう言って科学準備室を出ようとすると、洋ちゃんが逆に私の肩を掴んできた。

洋一「現スケバンの可愛いAちゃん、ちょっとだけ戦うのを頼みたいんだけど。」

ニコニコしながらそう言う洋ちゃんに、私は少しだけ嫌そうな顔を見せる。

多分こんなあからさまに嫌そうな顔を見せるのは、洋ちゃんが初めてかもしれない。

洋一「あからさまに嫌そうな顔しない!」

佐川「あ、じゃあ俺も帰ります。」

洋一「誰だよ。」

佐川「俺だけ扱い酷くないすか。」

直也さんが洋ちゃんにツッコんだのを無視して、洋ちゃんはその場にある顕微鏡を手に取った。

そして私達に当たらない程度の遠さの場所で、それを1度ぶんっと振った。

洋一「...よし。」

『よし。じゃないよ、なんで顕微鏡で殴ろうとしてんの、さすがに死んじゃうでしょ。』

洋一「あ、Aちゃんはこれね。」

『うん、いや、そうじゃなくて。なんで私の武器はフラスコなんでしょうか。』

洋一「ほら、二刀流二刀流。」

『いや二刀流だっさいわ。』


「田辺!!てめぇまだ出てこれねぇか!?」


そんな馬鹿みたいな会話をしてると、また下で怒鳴り声が聞こえてきた。

洋一「そんなカッカしてるといつか血管切れちゃうよあいつら。」

『だったら早くボコボコにしてよ。』

洋一「...。」

洋ちゃんはその後、無言になった。

無言で私の体を持ち上げた。


え、ちょっと待って。

『いやいやいやいや!?なにすんの!?』

洋一「ぶっ飛ばしに行く準備完了!出発しまーす!」

そう言って洋ちゃんは、私を肩にかついで、科学準備室を出た。

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作品ジャンル:恋愛
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咲餅(プロフ) - パオちゃんずですか?笑 (2019年2月24日 15時) (レス) id: ffacf9010f (このIDを非表示/違反報告)
れいな - リク有難うございます! すっごく面白いです! (2019年1月23日 15時) (レス) id: 812b829c62 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 凄く面白かったです! 続きが気になります(^-^) (2019年1月17日 20時) (レス) id: 77aa060617 (このIDを非表示/違反報告)
kanna - 仁美さん» それな! (2019年1月17日 18時) (レス) id: ecb5c8f256 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの - 続きすごく気になります… 頑張れ猛くん、夢主ちゃん (2019年1月16日 12時) (携帯から) (レス) id: ca94f91502 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月31日 11時

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