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『……自分が死ぬ日にする事、お墓参りでいいの?普通にこういう時、遊園地!とか水族館!動物園!とか言わない?お墓参りで終わっちゃうよ?』
「……良い。」
『……お墓参りのマナーとか分かんないから、自分でやってね。』
「…………。」
『……ごめんね?』
「……もう済んだ事だし。」
『……意外とドライだね、』
「もう五年も前だし。……そりゃ過去の事にするよ。」
『……え、うそ、もうあれから五年経つの?』
「うん。」
『あー……じゃあもう慣れた?』
「まぁ。……今はね。」
『そっかぁ……。……あれ、……今いくつだっけ、』
「同い年だよ。……忘れたの?」
『あぁ、そうだったね。……あはは、もう色々と忘れてるな。』
「……。」
『……なにかご不満な点があるなら聞きますけど?』
「なにも。……なんにもないよ、僕は。」
『あっそ。……お墓ってさぁ、なんで仏花しか置いちゃいけないんだろうね?薔薇とかさぁ、もっと綺麗なお花渡した方が喜ぶと思うのに。』
「……そういうルールだからさ、」
『……ふーん、』
・
山田「……。」
「……、ねぇ、莉子。」
山田「……。」
「莉子?」
山田「えっ、……あぁ、うん、何?」
「いや、ぼーっとしてたから……何かあったのかなって。」
山田「……いや、別に。」
「……そう。」
山田「……珍しいね、この時間いつも家いないのに。」
「……たまにはね。」
山田「うん。」
「……莉子。」
山田「ん?」
「……あなた最近、いつもどこに居るの?」
山田「……。」
「たしかにお母さん、莉子の事を気にかけてあげられないのは分かってる。時期が時期だし、家に居たくないのも分かる。でも、」
山田「心配しないでよ。……別に変な人と一緒にいる訳じゃないし。」
「そうかもしれないけど、」
山田「それに、私、元気だから。……お母さんは私の事なんて気にせず、いつも通り仕事してくれてれば大丈夫だから。」
「……だけど、いつも携帯の電源切れてるし、この数ヶ月間ほとんど帰ってきてないし……お母さんだって心配なのよ。」
山田「えぇ、……お母さんも心配とかするんだ、……仕事しか考えてないのかと思ってた。」
「なにそれ、どういう、」
山田「本当の事でしょ。」
「……莉子?」
山田「なに。」
「……あなた、整形した?」
山田「はぁ?そんな事するわけ、」
「だって……だいぶ人相が変わったから。」
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花火2016(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます!!分かりました!お時間かかってしまうかもしれないのですが、出来次第出させていただきます!! (2022年8月12日 0時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!!良ければ、あなたの番です劇場版の、夢主のシーンとか書いて欲しいです!!これからも更新頑張ってください! (2022年8月11日 23時) (レス) id: 665485fed9 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - たまごボーロさん» コメントありがとうございます!今気付きました…笑 実は最初、猪狩くんと高橋くんのお話にしようと思ってたんですが、「後輩くん一人の方が書きやすい…」と思って急遽変更したので、そのミスだと思います…笑 教えていただきありがとうございます! (2022年8月9日 23時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
たまごボーロ(プロフ) - 後輩の話で最初猪狩くん?の名前ありましたけど、話の中では高橋くんだけってことでいいですか? (2022年8月9日 23時) (レス) @page6 id: c5a7976f82 (このIDを非表示/違反報告)
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