喧嘩ができないスケバンちゃん。４！【今日から俺は！】

第６話！ ページ8

トラックの中にいて、どれくらいの時間が経ったのだろうか。

多分、もう3時間くらい経っている。

仮眠をとっていたりしたから、多分そのくらいは経っているだろう。

あと1時間...。

三橋さんと伊藤さんは、今頃どの辺にいるのだろうか。

どこを探してくれているのだろうか。

白原「そんなに必死に考え込んだって、今三橋と伊藤がどこにいるかなんて分からないよ。」

そう言って、多分買ってきたのだろう。

白原くんはオレンジジュースを紙コップに注いで私の元に来た。

喉は乾いていたところだ、すごくありがたい。

そう思いながら白原くんに向かって手を伸ばすと、白原くんは何故か笑った。

白原「Aちゃんって、馬鹿なんだね。恨みを持ってる奴に軽々と渡すわけないじゃん。」

そう言って私の頭の上からその紙コップに注がれたオレンジジュースを掛けた。

なんでか知らないけど、オレンジジュースはとても冷たくて少し体温が下がったような気がした。

オレンジジュースで濡れた私を見て、白原くんは面白いものを見たかのように笑った。

白原「あはは、いいねー、その姿。早く三橋と伊藤来ねぇかなー。見せてやりたい。」

そんな事を言う白原くんを、私は精一杯睨むしかなかった。


だけど、それが間違いだった。


白原「...なに、その目。俺に楯突こうって？笑わせないでよ。」

そう言って白原くんは私の頬を精一杯殴った。

白原「あの時は女だから許してやったけど、思い出したら腹立ってきちゃった。」

そう言って私の頬を何度も殴って、お腹にも蹴りを入れてきた。

すごく痛かったけど、ここで痛いと言ったら負けてしまう。

私は痛みを我慢しながら、前を向いた。

白原「へぇー、Aちゃんって喧嘩強いの？耐久性抜群じゃーん。」

そう言ってまた不気味に笑った。

その笑顔を見ても、私は何も言えなかった。

ただただ、三橋さんと伊藤さんが見つけ出してくれる事を祈っていた。

白原「あと30分だって。30分で地獄の始まりのアラームが鳴るからね。」

三橋さん...。

伊藤さん...。

早く見つけてくれないと、もしかしたら理子さんと京子さんにも危害が及んでしまう。

だから早く。

どうか見つけてくれ。


白原「...ねぇ、僕がどうなったか教えてあげる。」

そう言って白原くんは話し始めた。

第７話！→←第５話！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す