11.使いこなせる気は微塵もしてない ページ11
クルーウェル先生、彼の話だとオリエンテーションと言う名目で連れてきたが
要するに他の生徒に授業が追いついていないので当分は先生が空き時間に指導をしてくれるんだそうだ
最初は分厚い本を渡されたが、素直に字が読めないと言うと
軽くキレられたが「解読魔法」を教えてやる、と引き換え条件に実験器具の片付けを言い渡された
…いやこれただの雑用じゃねぇか
作業は簡単である
水洗いした器具は窓辺で乾かし、乾いてる器具は棚に戻していくだけ
(…やっぱり監督生じゃないからか、ストーリー通りはないから難しいなぁ)
手を止めて周りを見ると、器具や鉱石、他には背表紙の広い本がたくさん
魔法工房みたいな、こう言う雰囲気は好きだ
とはいえ本は開いたところで文字読めないんだけど
一番近場にあった本をひいた
これは随分装飾が凝ってる
『…おー、綺麗な絵』
開くと中身は文字より挿絵が多い
見たことのない生き物、色鮮やかな草花、それらは写真でなく全て絵で描かれている
本というよりは図鑑なのだろうか
何が記されているかは全くわからんが十分目で楽しめる
クルーウェル「仔犬」
『はい゛ッ!!?』
クルーウェル「何をしている?」
『…え、あ。棚にしまい終わったので、乾くのを待っております』
クルーウェル「そうか。ではそれは何だ?」
『これ、は、なんか綺麗な本だったので』
...びっっっっ…くりした
本にすっかり気をとられていて全く近づいてくる気配に気づかなかった
クルーウェル「それは薬品や錬金術の材料の見本を記した文献だ」
『あー…なるほど』
クルーウェル「仔犬」
『?』
本を取り上げられ、空いた手に渡されたのは細長い棒
30cmほどの長さで何だかバドミントンラケットのそれによく似ている
けどソレの先についているのはフレームでなく
逆台形の、皮…?しなるが分厚くて何だか固い
なぁにこれ。鞭?
クルーウェル「馬鞭だ、短いがな」
『ばべん』
クルーウェル「自衛の道具だ、使い方はわかるな?」
なんかされたらこれで対抗しろと?
いやリーチ短すぎて叩く前に相手に殴られそうなんだが
…スタンガンとかくれよ
『自衛できますかねこれ』
クルーウェル「何だ、不服か?」
『いっや、とんでもないっす』
正直に不満しかないんですが、と喉まで出かかったが
鋭い眼光に出かかった言葉は逆戻りして無理やり腹奥にしまい込んだ
消化不良で胃もたれを起こしそうだ
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Blue purple(プロフ) - あかん...「ほれ、ふみふみして」が好きすぎてずっとループしちゃう... (2020年11月21日 22時) (レス) id: a9b70a7a10 (このIDを非表示/違反報告)
ラララライ - ルナさん» 2ページ目ですよ (2020年9月3日 4時) (レス) id: 9e3e4ab7e5 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 音楽室って何ページ目ですか?(あん〇タ絶賛どハマり中&重症) (2020年8月18日 19時) (レス) id: 449f884b9a (このIDを非表示/違反報告)
flyaway_sana(プロフ) - あん○タがあるっ、、、だと! (2020年8月18日 19時) (レス) id: 0b6a33f5f7 (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 音楽室…あんスタですよね(笑) (2020年7月14日 18時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiwa | 作成日時:2020年4月30日 1時