【ツイステ】でかけよ、オンボロ寮(仮)

241.素数3桁までなかなかいかないよ ページ41

今日のジェイドさんは少し、いや大分様子がおかしい

いつもなら服を着崩すこともないだろうし、衣服を脱ぎ散らかすなんて以ての外だ
それどころか自分にグラスの水を被せる始末

あまりにも衝撃的な行動に私は完全に体が萎縮してしまった

如何？いかがとは？

今の一連はパフォーマンスだったりするのか？

もしかして私が苦手とか言ったから気分を損ねたんだろうか
いやでも、フロイドさんも同じようなこと言ってなかった…？
兄弟に言われる分には良いけど他人は別の話みたいなそう言う？

…いや、それもうどうしようもなくね…？

手遅れ以前の問題じゃないか




ジェイド「あぁ、誤解なさらないで下さい。僕は怒っていませんよ」

『…それは、何よりです』

ジェイド「いつまでそこでうずくまってるんです？」

『いや、力入らなくて…？…すみません、手貸してください』


自分で立ち上がりたいのはやまやまだが体に力が入らない
手を伸ばすと、答えるように手を差し伸べられる

だがそれは私の手を取ることなくそのまま腰に伸ばされた


『へ？…


うあっ』


萎縮した体は抵抗できることなく、腕の力で引き寄せられ
逆の腕が両足の裏に回り小脇に抱きかかえられた


(高い高い高い高い怖い怖い怖い怖い)


フロイドさんに前抱きかかえられた時も思ったがこの不慣れな視線の高さも怖いし、
こう抱きかかえられると言うのは自身の安否を握られるようで生きた心地がしない
彼はそのままソファに座り、片足をテーブルの上に載せると私はその足に背を預けるような形になった
足と足の間に座り、彼に対して横を向くように小さくなって膝を抱えている


(…307、311、 313、317、331、 337、347、349)


そしてこの青年、色香が止まる所を知らない
服装を乱したままで間から見える肌を隠す気もないのだ
せめて当たらないように脇を締めて少しでも身を細くと思っているのだが、素数を数えたところで状況は変わらない
心境も体制も窮屈で息をするのさえやっとだ



…と言うかこの人は本当にあのジェイド・リーチか？

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