【鬼滅の刃】学園に吸血鬼がいるなんて聞いてない。

４２話 ページ42

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軽い息継ぎをしながらお題に走る。私と一緒のペースで走ってくる人はいない。ついて、これないのだ。


『これ、かな…？』


目の前の落ちている紙を急いで開いてお題を見る。するとそこには、




【 仲良い先生 】




『ハァッ！？！？』


仲良い先生って、え、これ先生もゴールに持っていけるの？？？
戸惑っている私を追い抜かす様に、周りの生徒も各自紙を取る。


あっ、こんなことで混乱してる場合じゃなかった…！
仲良い先生、カナエ先生や珠世先生らへんか？


いや、この学校可笑しいから先生も参加式でカナエ先生も見事借り物競走に出る為持ち場についてる。これから走るというのに走らせてはかわいそうだ。


そして珠世先生も、一緒に走ってはくれるだろうけどその隣で陣取っている愈史郎君に殺される……！！！


だったらもう男性しかないか…！

冨岡先生は、と辺りを探すが彼のジャージは見当たらない。うっわ一人で日陰にでもいってんなあのぼっち(最低)


それじゃあ学校一仲が良い(と勝手に思っている)宇髄先生を探すが、彼は既に数人の女子に囲まれていた。


うっそだろどんだけ人気なんだよ…！！


「宇髄せんせ〜！ 私のお題好きな人の髪の毛だから少しちょうだい！」
「ハァ？ お前俺にハゲろって言ってんのか？ まだ俺はハゲたくないんでね、どっか違う男あたんな」
「そんな大量に貰うとかじゃないよ！？一本だけで良いから！！」
「ンなの一本じゃ派手じゃねェだろッ！！！」



と女子の誘いを次々にぶった切っている。
うわえげつないなぁ。


『(これじゃあ私も誘いに行ったって一緒に行ってくれな…)』


いや、待てよ？彼の性格は中々に把握しているはずだ。もしかしたらだけど、これを言えば。


そう思った私は他の女子と同じ様に先生に近づいて行く。


「先生のハンカチちょうだい！！！」
「そのガムくれませんか！？」
「好きな人っていうお題なので、い、一緒に来てください！！！」


口々に叫ぶ女子達によって個々のお題が聞き辛い。
これ、もしかして聞こえないかも…？

いや、いやいやいや。私の大声は評価されてる(主に善逸から)
だいじょうぶ、大丈夫。

すぅ、と息を思いっきり吸って叫んだ。



『派手派手な見た目でイケメンなのに白髪な無茶苦茶喧嘩が強いヤンキー美術教師募集中ですッッッ！！！！！！』






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