#34 ページ34
翔太side
この家で暮らし始めてから2週間が経とうとしている。
今週は俺が家事当番で、週初めに張り切ってカレーを作ったんだけど、なぜか誰も美味いともまずいとも言わずに無言で食うという現象が起きた。
翔「ねぇ、誰か何か言ってよ」
康「…次は一緒に作ろか！」
メ「…個性的で良いと思います！」
目「…ごちそうさまでした」
俺が無理矢理に感想を促すと、それぞれ言いにくそうに各々の意見を述べた。
めめに関してはもはや感想でもないし。
そこから臍を曲げた俺は、もう2度と作るまいと翌日からは惣菜をスーパーで買い、それぞれ好きなもんを食ってくれというスタイルに変えた。
だけどそれも次の日だけ。
それからというものの、みんな俺に気を使って外食で済まして来る日がほとんどだったので、正直助かっていた。
疲れて帰って掃除もまともにできないと康二が代わりにやってくれてたりして、何だかんだ甘やかされながら平日を乗り切った俺。
今週はようやく良いなと思える仕事を見つけ、今日は1回目の面接を終えてきたところだ。
そんな俺は上機嫌でビールを煽り、ウトウトとソファーでまどろみ始めていた。
そこにフワッとブランケットがかけられる気配を感じ、「ん…」と薄っすら目を開ける。
目「あ…ごめん、起こしちゃった？」
翔「あ、めめ。おかえり」
2週間も経てば何の抵抗もなく「めめ」と呼んでいる自分がいる。
そして敬語よりタメ口が言いと言った俺の提案を、めめも最近受け入れてくれてちょっと嬉しかったり。
目「こんなとこで寝てたら風邪引くよ？」
翔「ん〜」
どことなく元気がないめめは、おそらく今が仕事帰りなのだろう。
時計を見ればもう22時だ。
翔「今日遅くない？」
目「あ、ちょっと残業してた」
翔「飯は？冷蔵庫に唐揚げとかあるよ、惣菜だけど」
目「あ、牛丼食って来た。ごめん連絡しなくて」
翔「あ、いや。大丈夫」
牛丼か、懐かしいな。
…なんて、ちょっと感傷に浸りそうになる。
目「康二たちは？」
翔「ん〜、知らん。ゲームでもしてんじゃん？」
目「そっか」
めめは聞いた割にさほどその答えに興味はないようで、
そのままキッチンに行き、水を一気飲みする。
そして難しい顔をしながら、フゥーっと長いため息を吐き出した。
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R(プロフ) - みかさん» 嬉しいですー！ありがとうございます🥺✨ (2022年8月31日 14時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みか - あっという間に読んじゃいました🤣 (2022年8月30日 19時) (レス) id: d2e789e792 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - まりもさん» そんなそんな😳💦でも嬉しいです。読んで頂きありがとうございました🥺✨ (2022年8月27日 5時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 話がちで神すぎません！？こんなに神作が作れるだなんて...尊敬してます！🤗 (2022年8月26日 10時) (レス) @page50 id: c571029d19 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - pupupupu8887さん» そんな風に言って頂けて私も幸せです🥺ありがとうございます！またお話が書けるよう頑張ります☺️ (2022年8月24日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年8月12日 17時
