#27 ページ27
意味分からないくらいに全速力で走った。
いつもは余裕を持って各駅停車でゆっくり座って行くのに。
だけど今日はそんな悠長なことは言っていられない。
とりあえず各駅で二駅先の駅まで移動。
そこから特急に乗り換えて、高校の最寄りを目指す事にした。
はぁ〜…もう最悪だ。
本当はちゃんと分かってる。
これはお母さんのせいでも、渡辺くんのせいでもない。
昨夜、渡辺くんとの電話に胸がいっぱいになって、なかなか寝付けなかった自分のせいだと。
寝たのがあまりにも遅くて、今朝はアラーム音なんてちっとも耳に届かなかった。
到着した特急電車は当然のごとく満員で、私はため息をついてから覚悟を決めて電車に乗り込んだ。
・
・
・
人の波にギュウギュウに押されながら、ほとんど流されるように身体を回転させて車内中央までやって来た私。
普段の各駅停車とのあまりの違いに愕然とした。
久美や渡辺くんは毎日こんな思いをしているのかと思うと尊敬しかない。
手にしていたスマホが震え、僅かに身動きできる状態で画面を見れば、
久『絶対女性専用車両に乗るんだよ！』
久美からのそんな追加メッセージが届いていた。
女性専用車両…
なるほど、その手があったのか。
もう乗り込んでしまった今、その選択肢はすでに無い。
学校に着いたら久美に怒られそうだなぁ…なんて思いながら、四方八方から押されるこの状況に耐えるしかなかった。
…と、
さっきから僅かに感じていた違和感。
私の背後の人が、やたらと近い。
初めは満員なので仕方ないと思っていたが、それにしてもやけに私に身を委ねすぎている気がする。
何となく不快に感じたが、仕方のない事だと我慢していた。
しかし直後、
スカートの上から明らかにお尻を触られる感覚が。
…気のせいだよね？
何とかそう思おうとしたけど、背後から荒い息遣いが漏れてきて、次第にその手がスカートの中に侵入しようとする気配を感じた。
私はただただ恐怖で声が出せない。
嫌で嫌で仕方ないのに、身動きすらできなくて足が震えている。
…誰か、助けて…っ！
声にならない心の声を叫び、恐怖に耐え忍んでいた時、
『何してんの？』
低い声が車内に響き渡った。
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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます！ (8月17日 22時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして！このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます！続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます！ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです！あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年5月22日 14時
