#17 ページ17
その日の帰り、武道の練習がある久美は私より先に帰ってしまった。
1人のんびり階段を降りていると、ドンっと鞄に誰かがぶつかり思わずその場に尻もちをついてしまう。
「いたた…」
『うわぁっ！ごめん！大丈夫！？』
焦って申し訳なさそうに手を差し伸べ、私を立たせてくれるその人。
見上げた先には、いつもカフェで飲んでいるミルクティーみたいな明るい髪色の優しそうな男子生徒がいた。
「大丈夫です、すみませんボーっとしてて」
『『おーいふっか！ひでぇな！』』
『本当ごめんね？』
一緒にいた友だち達に小突かれながら、再び申し訳そうに眉を下げる。
「全然全然！こちらこそすみませんでした」
『じゃーね、気をつけて帰ってね』と、
‘’ふっか‘’と呼ばれるその人はヒラヒラと手を振って私の元を去って行った。
見かけない顔だし、雰囲気からして多分先輩だろう。
パンパンとスカートの埃を払って、私は校舎を後にした。
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翌日、4限終わりにスマホにメッセージが届く。
見ればなんと渡辺くんから。
渡『今日の昼休み、昼メシ持参で屋上集合！』
え、
昼休みってこれからすぐじゃん。
昼メシ持参って…
今日はいつものように、久美とさっくんと3人でお弁当を食べる約束をしてしまっているのに。
こんな突然にそんな事を言うなんて、渡辺くんはやっぱり自己中だ。
だけどそんな誘いにも喜んでしまう自分は、とことん渡辺くんに弱い。
久美とさっくんに何とか嘘をついて、私はお弁当を抱えて屋上へと急いだ。
だってこんなお誘い2度とないかもしれないし…
たとえそれが久美に関する報告会だとしても、渡辺くんと話せる時間が確実に私の日常を潤してくれている事は確かだから。
・
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・
屋上の扉を開くと、すでにベンチに横たわる人影が見えた。
そっと近付いて行くと、気持ち良さそうに眠る渡辺くんの姿が。
透き通るような白い肌に、陽の光が当たってすごく綺麗。
思わず見惚れていると、「ん…」と目を眩しそうに細めた渡辺くんと目が合った。
渡「う、わっ！なんだよ、来てるなら言ってよ！」
「なんで声掛けないの」ってビックリしながら渡辺くんはのそのそと起き上がる。
「ごめん、なんか思わず見惚れちゃって…」
…あ、
唖然とした顔で私を凝視する渡辺くんを見た後で、ふいに出た自分の発言にハッとした。
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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます！ (8月17日 22時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして！このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます！続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます！ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです！あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年5月22日 14時
