＊ ページ11
Tatsuya side
拗らせてると言えばもう1人。
昨日たまたま加奈ちゃんとバイトを終えるタイミングが合い、一緒に店を出た。
内心浮かれていたのは当然自分だけで、
隣の彼女は歩みを止めて俺の袖を引っ張り、少し先に見えたなべとAちゃんの後ろ姿を悲しそうに見つめていた。
Aちゃん、こんな時間までなべのこと待ってたんだ…
その健気さにまずは驚いたけど、とりあえず今は目の前のこの状況を何とかしないと。
そう思って、必死に話題を探して彼女の家まで送ったんだ。
・
・
・
昼飯時になべを学食に誘ったけど、「食欲ない」と言われたので1人でやって来た。
何食おうかなって考えてたら、目の前に加奈ちゃんが。
ラッキーって思いながら声をかけた。
偶然彼女も1人だったから一緒に飯を食べてるんだけど、さっそく加奈ちゃんから出た話題はなべのこと。
加「私ね、なんとなくだけど、昨日2人はあのまま一緒に過ごすんだろうなって思って…。そう思ったらいてもたってもいられなくて。気付いたら翔太くんに電話掛けちゃったんだ」
深「え、マジ？…あいつ、出た？」
加「…ううん。留守電に切り替わる前に切られちゃった…」
それって…
加「それって一緒にいることを意味してるよね？」
すがるような目で俺に尋ねる。
「たまたまじゃない？」そんなような事を言えば、多分少しは安心させてあげられたのかもしれない。
だけど俺はそんなに優しくないから…
深「あ〜…だね。てか加奈ちゃんもやるねぇ、笑
一緒にいるって予想しながら電話するなんて。修羅場になる原因作っちゃうかもなのに〜笑」
そう冷やかす感じで言ったけど、
加「…そうだよ」
って、完全になべを好きだよって俺にも分かるように残酷に言うんだ。
深「ふぅん、…なべが好きなんだね」
加「うん」
深「…奪っちゃおうって考えてんの？」
加「そうできたら…いいな」
深「…はは、悪い子だねぇ、加奈ちゃんは、笑」
そう答える彼女の目は本気で、俺の入る隙なんてなかった。
自らそんな悪者にならないで、俺にしとけば良いのに。
心の中では彼女にそう伝えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1688人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「目黒蓮」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
R(プロフ) - 莉奈さん コメントありがとうございます。2人の幸せを気長に待って頂けると嬉しいです🥺✨ (2022年3月8日 0時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - あーさんさん いつもありがとうございます☺️マシュマロもしっかりと受け取りました😭💕またしっかりお返事させて頂きますね✨ (2022年3月8日 0時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - るなさん いつも率直なご意見ありがとうございます🙇♀️✨ (2022年3月8日 0時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - shotamon93さん 貴重なご意見ありがとうございます。せっかく読んで下さっているのに飽きさせてしまってすみません😢 (2022年3月8日 0時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん えぇ😭💦泣かせてしまってごめんなさい😭💦 (2022年3月8日 0時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：R
| 作成日時：2022年2月9日 14時
