＊ ページ21
私は恥ずかしさと情けなさで今すぐにでも消えてしまいたかった。
だけど重要な写真がまだある。
「ごめん、もう少し下までいって」
照にスクロールを促す。
指を操作する照が、言葉を飲み込む気配がした。
照「…渡辺？」
「うん…、これも消さないと…」
照は機械のように規則正しく写真を消していく。
伊「気が済みました？」
そう嘲笑う伊藤先生に照は携帯を乱暴に返し、
「行くぞ」と私の手を引いてその場を離れた。
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私たちは一度生徒の元へ戻り、照が自主練中だった生徒たちに指示を出し、副顧問の先生に何やら申し送りをしている。
少ししてから何事もなかったかのように伊藤先生が戻ってきて、見せかけの笑顔で生徒たちに声を掛け始める。
ゾッとした。
本当に。
それから照に促されて、私たちはグラウンドを離れて校舎へと向かった。
歩いてる最中、ずっと無言の照。
「照、…ごめん」
照「俺こそごめん、助けるのが遅くなって」
照は傷ついたような顔で私に謝る。
「そんな事ない。照が来てくれなかったら私…」
照「やめて。もう、言わなくて良いから…」
おそらく会話を聞いていたのだろう。
聞きたくないというように、照は目を伏せた。
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夏休み中なので、園長先生は不在だった為、私たちは教頭先生のデスクへと向かった。
証拠も何もないのに、信じてもらえるんだろうか…
教頭先生はここの職員ではない照を怪訝な目で見た後に、私を見て「あ、陸上部の…」と理解する。
照は教頭先生の時間を割いてしまう事をまずは丁寧に謝罪し、そこからゆっくりと事情を話し始めた。
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教頭先生の反応で、どれだけ伊藤先生が過大評価されていたのかがよく分かった。
「まさか、そんな」
「伊藤先生に限って」
「何かの間違いでは…」
教頭先生は信じられないという顔をしながら、何度もそんな言葉を発していた。
だけど、照がおもむろに自分の携帯を取り出し、先程の私と伊藤先生のやり取りの動画を教頭先生に見せる。
「え、…これ…っ」
まさか照が動画を撮っているなんて全く気付かなかった。
距離があって音声こそ拾えていないが、明らかに詰め寄る伊藤先生と怯える私の姿は誰が見ても一目瞭然で。
「これは…」と教頭先生もただただ、絶句していた。
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るな(プロフ) - わざわざお返事ありがとうございます💦楽しみに待っておりますので更新頑張られてください☺️ (2022年2月11日 19時) (
レス) id: c691eeba4c (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - るなさん コメントありがとうございます。悲しませてしまってごめんなさい…😢💦最後には試練を乗り越える2人になれていますので、完結した時また読んで頂けたら嬉しいです😭✨ (2022年2月11日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - もう心ズタズタでこれ以上波乱起こるとか何するんT^Tって感じです。めっちゃ楽しみやけど耐えられないんで良い感じになったらお知らせしてください。。。 (2022年2月9日 15時) (レス) id: c691eeba4c (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みさん お話に入り込んで頂けて嬉しすぎます😭✨励みになりました！頑張ります！！ (2022年2月9日 11時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - shotamon93さん えぐえぐに嬉しいです、ありがとうございます😭💕これからも楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2022年2月9日 11時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年1月8日 23時
