＊ ページ13
翔太に説明をしようとしても、畳み掛けるような彼の言葉に上手く自分の言葉が続かない。
ちゃんと聞いて欲しい。
嬉しかった、本当に。
ただ…ビックリしたのも、昔を思い出してしまったのも事実。
翔太は何も悪くないのに、傷付けてしまった。
「ごめん、翔太…聞いて？」
泣きたくなんかないのに、涙が溢れて止まってくれない。
このまま黙っているなんて、自分だってしたくない。
翔「…何が…ごめんなの？やだ。聞きたくない」
怖い…
嫌われたくない…
さっきから聞く耳を持ってくれない翔太に、次第に焦りが募る。
翔「俺、…もう帰るわ」
「え…」
やだ、
行かないで。
嫌われたくない。
…このまま翔太も、私を置いていなくなってしまうの？
「翔太、ちゃんと話すからっ」
いくら私が言っても、翔太は聞こうともせずにコートに手を掛けて本当に帰ろうとしてる。
悲しさと同時に、少し苛立ちを覚えた。
自分はどうなの？…って。
せっかくのクリスマスイブ。
楽しいはずだった今日の日を、嫌な雰囲気にはしたくなかった。
聞かなきゃ良いのに、
私は気付かないフリをしようと思ったあの事を、勢いでついに彼に聞いてしまった。
「翔太こそ…そんなに帰りたいの？」
翔「…は？」
「今日、最初から帰るつもりだったでしょ？」
ダメ、これ以上は。
翔太の表情が明らかに動揺し、どんどん曇っていく。
翔「…話すり替えんなよ」
小さい声で翔太が言い放つ。
でも、このままじゃ私たちは本当のことを隠したまま、今日という日を終えることになってしまう。
そして毎年、クリスマスの度にこの偽りの気持ちを思い出すことになる。
…そんなの、嫌だよ。
「…明日、何か大事な用事があるの？」
翔「…」
…無言ってことは、肯定ってこと？
翔太は上着を握りしめたまま黙り込んでしまった。
「…ごめん、言いたくないことだってあるよね」
翔「…」
「もう、聞かないから…」
本当に辛そうな顔をしている彼に、これ以上問い詰めることは出来なかった。
「だけど、私の話は聞いてくれる？」
ゆっくりと翔太が顔を上げて私を見る。
「お願い…」
翔太に隠し事はしたくないから。
翔「…分かった」
翔太はコートを再び置き、私の隣に来てしっかりと座り直した。
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R(プロフ) - ninaさん コメントありがとうございます！こちらの作品のコメントは久しぶりだったので嬉しかったです🥺✨一気読みなんて嬉しい限りです…😭今連載中のお話もどうか楽しんで頂けますように…🥺 (2022年2月3日 21時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
nina(プロフ) - 最初から一気に読みました😭最高です！！🖤💛💙に愛される人生を歩みたいです（笑）次のお話も楽しく読ませていただきたいと思います！ありがとうございました✨✨✨ (2022年2月3日 15時) (レス) @page50 id: 3feab5f3eb (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん ありがとうございます😭✨今回も無事完走できました🥺💓 (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん コメントありがとうございます😭✨わぁ〜嬉しいです😭💕また大大大好きと言ってもらえる作品を書けるように頑張ります☺️ (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みさん コメントありがとうございます😭✨そんな事言って頂けて声を出して喜んでしまいました…😭続編構想中なので出来たらまた読みに来て下さると嬉しいです🥺💓 (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年11月21日 15時
