私と照くんと、時々翔太くん ページ47
「色々迷惑かけちゃったけど、照くんが色々フォローしてくれたんだよ」
翔「…」
「私は翔太くんに会いたかったよ。だから今、すごく嬉しい」
翔「…突っかかった俺、めちゃダサいじゃん」
そして不機嫌に口を尖らす。
「翔太くん」
私は改めて名前を呼んで翔太くんの近くへと行く。
「思いがけずこんな時間に翔太くんに会えて、私すごく嬉しかった。来てくれてありがとう」
せっかく会えたのに気まずい雰囲気になりたくない。
それに、本番前の翔太くんのメンタルを私のせいで不機嫌にしたくはなくて。
できるだけ思いが伝わるように空気を切り替えて、本音と感謝の気持ちを告げた。
翔「…あーーー。もう」
翔太くんが自分自身に苛立ちをぶつけるように頭を掻いている。
「…どうしたの？」
翔「なんでさ、そんな大人なの？…マジ俺、かっこ悪」
「…翔太くんより5つも上だからね」
翔「そーゆうことじゃなくて！」
「ケンカ…したくないもん」
翔「…俺だってしたくないし」
「…」
翔「めっちゃじゃあ突っかかるなよって顔してんじゃん」
「ふふふ、笑」
翔「やっぱ思ってんのか」
そうして今度は子どものようにバツの悪そうな顔をして私を控えめに睨む。
翔「電話出れなくてごめん。不安だったよね。
けど…Aのおかげで喧嘩にならなかったのは、、ありがと」
「…うん」
最近翔太くんにこの手のことでよく感謝を告げられる。
本当は喜ぶことなのかもしれない。
だけど…
私、本当はそんなに物分かり良くないんだよ？
でも、翔太くんは大人な考えの私が好きみたいだから、またチクチク痛む心に気付かないふりをした。
翔「来てから何してたの？」
「散歩と読書」
翔「あっちでやってることと変わんねーじゃん！」
そう言ってゲラゲラ笑う翔太くん。
「確かにそうだけどさ、素敵な公園だったからいいの！」
翔「ふはっ！良かったね笑」
そう言って笑いながらも、愛しそうな視線を送ってくれる。
嬉しいな。
「公園でね、たまたま目黒くんとラウールくんに会ったんだ」
2人に会ったこと知ったらまた怒るかなと思ったけど、変にこじれる前に先手を打って報告する。
翔「は？なんで？」
「2人も散歩中だったみたい」
翔「あ〜…そういや散歩好きだっつってたな」
またしてもみるみる不機嫌モードになる。
もう最近は翔太くんの表情から感情を読み取れるまでに成長した。
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R(プロフ) - sakiさん コメントありがとうございます！初めてのコメント、とっても嬉しかったです！少しでもご期待に応えられるよう、楽しみながら緩やかに更新していきたいと思います！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2021年8月1日 15時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - はじめまして！！翔太くんの話と気になり、一気読みしてしまいました！！翔太くんとヒロインちゃんの関係がとっても大好きで、文章もとっても読みやすいです！名古屋編のホテルでは2人のイチャイチャも見れるのかなと勝手に期待してます！更新頑張ってください！ (2021年7月31日 23時) (レス) id: f85547084c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年7月26日 11時
