千年のLove song (ページ7)

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恋の目眩ページ7

Side：Tamamori

今日はわったーとのラジオ収録日。

俺にとって、わったーとのラジオはやりやすい。
お互いに自然体でいられる相手だし、構えることがないから。

たぶん、わったーもそう思ってると思う。

二人でのラジオも凄く久しぶりだから、仕事終わりに一緒に帰ろうと俺から誘った。

「俺らの後は、太輔と宮田かー。まー、あの二人も案外まったりやるよね。」

次のラジオ当番を確認して、わったーが俺を横目で見ながら言った。

「宮田が暴走しなきゃいいけど…」

俺はなんだかんだ宮田のことを心配してしまう。アイツ、一人で暴走するときあるからな…。

わったーは、ちょっと顔をしかめた俺に苦笑しながら、少しだけフォローする。

「太輔はさ、逆に宮田が一緒だと伸び伸びやってる印象なんだよな。宮田の空気なのかな？」

そう…なのか？

「アイツ、ガヤの言うことはなんでも『うんうん』て聞いちゃうからな」

あくまでも宮田に対してツンツンして、甘やかさない俺を、わったーは

はははっ、と大きな口をあけて笑った。

「裕太、俺の前でくらい、宮田のこと、誉めてやれよ？」

「俺のことはいいの！それより、わったーはガヤを甘やかしすぎだよ」

「そう？」

「そうだよ」

うーん、とわったーは悩んでいる顔をする。

ホラ、顔！顔！
唇がまたアヒルみたいになってるって。

「ガヤ、毎日デレデレで気持ち悪いもん。いつも渉人形持っててさ」

この際、堂々といちゃいちゃするわたたいについて、あれこれ言ってしまおう。

「ガヤってさ、もうわったーのストーカーみたいに見えるもん。」

「ストーカーって…。でも、ファンの子にも言われるかも」

「でしょ？もうわったーもガヤのこと何でも許しちゃうから」

わったーの顔を覗きこむように見ると、ちょっと目をぱちぱちさせてビックリしていたけど、すぐに優しい表情に戻った。

ガヤのことを思い出しているのか、

見たこともないくらい優しい眼差しで俺を見る。

「…そうだな、許しちゃう。たぶん、全部」

その表情から目が離せなくて、わったーの言葉を待った。

ふっと俺から目線を外して、遠くを見つめて呟いた。

「――――それしか、俺にはできないから。」

もう一度俺を見て笑う、わったーの表情は

ガヤさんのデレてる顔なんかより

ずっと綺麗で

儚くて

秘めた想いが溢れて見えた。

その表情を見て、俺はやっぱり

ガヤは幸せ者だって思った。

―――――――End――――――――――