馬鹿 ページ28
リヴァイside
掃除道具の他に買い物をしていたらリンの姿が見えなくなった
(……ったく何処行きやがった？)
辺りを見回すと何やら人が集まっていた
不審に思い足を運ぶと
［喧嘩］［大男］［調査兵］
の単語が耳に入った
(…………嫌な予感しかしねぇ。)
大勢では無いが、人の群れを避けて進むと
案の定リンが数人の大男を相手にしていた
想像を遥かに超える戦闘能力に眼を見張る
が、
最後の一匹がナイフを取り出した
リヴァイ「あの馬鹿ッ……！」
身体が勝手に動いていた
箒で大男の額を突いた
宙を舞い仰向けに気絶する
リヴァイ「こんな所で何してやがるクソガキ。」
リンは俺に気付き振り向く
リヴァイ「えっと…。」
何かを察した様な顔をし口籠る
そこに駐屯兵が駆け付けた
逃げ道を見つけリンの表情がパッと明るくなった
もっと注意深く巡回していればこんな事にはならなかったかも知れねぇのに
被害者と思わしき女とリンが話し始めた
あえて、静かに一部始終を見守った
最後に女がリンに何かを囁いた
リン「…不思議な人だな。」
リヴァイ「そうだな。この短時間でよくも面倒ごとに首突っ込めたな」
今度こそ逃げられない様に背後から両肩をがっしり掴んで小言を言った
リン「！？！？(ビクッ
だって女の子が襲われてたからつい……。」
リヴァイ「そうか。
……心配しただろうが馬鹿野郎」
リン「！…ごめんなさい」
深々と頭を下げる
(ちゃんと反省している様だな)
リン「わっ……！」
頭をくしゃっと撫でてやる
リヴァイ「そういや占い師の所に行きたがってたよな？行くか？」
リン「あ…………。うんん、やっぱりいいや」
リヴァイ「？そうか。」
帰り道のコイツはずっと上の空だった
何度も人にぶつかり挙げ句の果てに建物の壁にまでぶつかる始末だ
リヴァイ「何ボサッとしてやがる。いくぞ」
手を握り先導する
コイツが今どんな顔をしているのか
気にはなっていたが、どうしても顔を見れなかった
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作者名：モノくろ | 作成日時：2018年4月5日 16時
