優しい王子様小瀧望 (ページ10)

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小瀧のお話小瀧side ページ10

これは俺が高一の時の話

ーーーある日ーーー

友達「望ー、帰ろーぜ！」

小瀧「あ、悪い。今日も彼女が家来いって…」

友達「そっか。じゃまたな^ ^」

俺には年上の彼女がいる。

付き合ったのは3週間前で、理由は告白されたから。

それなりに美人やったし…笑

でもびっくりするほど好きになれへん。

俺のことはすごい想ってくれてるけど、なんか重いって言うか…

やたら会いたがるし、ワガママやし、付き合っててあんま楽しくない…

オッケーした俺が悪いんやけどな；

別れよ思ってもタイミングが見つけれへんってゆう。泣

彼女の家に着き、部屋に招かれた。

そして部屋に入るとすぐに抱きつかれた。

彼女「会いたかった～！」

小瀧「…」

彼女「なぁ望、ちゅーして？」

…嫌やな。

好きじゃないのにちゅーは俺のプライドが許さん。

もう今別れよって言お。

小瀧「あの、さ…」

彼女「嫌やで。」

俺が言う前に返事をされ、強引にキスされてしまった。

彼女「私の何があかんの？こんな好きやのに…好きな人できたん？」

小瀧「ちがう。嫌いとかじゃないけど、ただ好きになれへんかった。ごめん。」

彼女「サイテー…それなら振ってくれればよかったのに！」

小瀧「そやな。じゃあ帰るわ。」

そう告げて家を出た。

あーあ、ちゅーされてもうたやん。

ほんまに好きになった人としかしたくなかったのにな。

…サイテー、か……確かに俺ってサイテーな人間や。

弄ぶような真似して。

これからは告られても振ろ。

自分から告白しよ。

公園に入り、ベンチで休憩していると、同じ学校の制服を着た女の子たちが通った。

みんなキャーキャー楽しそうに…

俺おっさんみたいや；

でももう彼女に呼び出されることはなくなるし俺だって友達とキャーキャーできる！

帰ろうと家路に着くと、前には先ほどの女の子がいた。

その子はみんなと分かれて一人で帰ってた。

ふーん…こんな子いたんや…ちょっと観察してみよ。笑

あ、同じ方向やからついて行ってるだけやで？

ストーカーとかちゃうから；

すると突然前の子は草むらに入った。

どないしたんや？！汗

止まると不自然なので、通り過ぎて遠くから覗いてみた。

すると草むらの中に捨て猫がいたようで、その子は捨て猫と遊んでいた。

定番やな、動物好き系女子。

ほんで見てる俺がこの子に惚れるってパターンやろ？笑

俺は観察をやめて帰ろうとした。