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勿論教師の指示通りに事を進めれば何の問題もなく終えられる。
そう、指示通りに出来れば。
慣れない環境のせいか、こちらに来てからどうにもマイナス思考になってしまっていけない。こんな事今まで数える程しかなかったのに、と悩みながらも気持ちを落ち着かせながら歩く。
自然と早くなっていた鼓動が元に戻る頃には、もう実験室は目の前だった。
開きっぱなしの扉からレオナ様に続いて入ると、すぐ横にある戸棚の正面にモノクロの黒白が特徴的な、やけに容姿の整った男性が佇んでいる。
魔法薬学の先生だろうかと見ていると、途端バチッと目が合って、かと思えばズンズンとこちらに歩いて来た。
「お前が今日から入った新顔か。……中々良い毛並みをしているな」
腕を組みながらジッと俺の髪を見定め、薄ら笑いでぽつりと呟く。
何故いきなり毛並みの話をしたのか分からずたじろぎながらも、挨拶を交わさなければと半ば無理矢理声を振り絞った。
『初めまして。本日より編入致しました、A･バイロニアです』
「俺の名前はデイヴィス･クルーウェル。気軽にクルーウェル様と呼んでいいぞ」
『クルーウェル様……？えぇと、錬金術は前の学校で本格的に習っていなかったので、ご迷惑をお掛けしてしまったら申し訳ございません』
様付けは慣れている為そう呼ぶのは苦ではないのだが、気軽に呼べる呼び方なのかと首を傾げる。
けれど本人が呼んでもいいと言うならば、そう呼んだ方が良いのだろうと思って覚えておくことにした。
教師は尊敬に値するだろう、と。
そして前もって言っておくべき事を伝え、頭の隅で密かに、時間がある時は錬金術の練習もしようと決意する。
「仔犬は一学年繰り上げだったか。
……丁度いい。明後日、2年の仔犬どもと補習授業を行う。それに参加したければその日の放課後に此処に来い。このクルーウェル様が直々に手解きをしてやろう」
ここの教師は補習が好きなのだろうか。
続けざまに補習と言われれば、失礼にもそう思わずにはいられなくて不躾なことを言いそうになってしまう。
それをどうにか喉元に留めて、トレイン先生との補習は今日の放課後なので明後日は大丈夫だ、と頭の中を整理した。
補習とはいえ、同い年である2年生と共に授業を受けられる。
今日からずっと、当たり前ながら授業中は周りに3年しか居ない為どうしても自然と身体が強ばってしまうので、その時だけでも幾分か気を楽にして受けられそうだと、嬉しく思った。
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ぽいんせちあ(プロフ) - すぅぅぅぅ…だぁぁぁいぃぃすぅぅきぃぃでぇぇぇぇす！！！応援してます！！ (2022年7月14日 22時) (
レス) @page28 id: 29021d68a0 (このIDを非表示/違反報告)
洸 - あっこれ楽しいやつだ…更新楽しみに待ってます… (2022年4月17日 9時) (レス) @page28 id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
..... - とっても好きです！！更新頑張ってください！応援しています！！！ (2022年1月17日 16時) (レス) id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
滅夜(プロフ) - このお話最高です！更新頑張ってください！ (2021年3月30日 12時) (レス) id: f73ab42924 (このIDを非表示/違反報告)
馬と鹿 - 読みやすく何処か引き込まれる文章に感心します…。謙虚な作者の姿勢に、また尊敬の意を表したい！！ 応援しております！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 9266b0967c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：濁瀬 | 作成日時：2020年7月13日 0時
