30 Nside ページ30
人のいない倉庫の中。
短いリップ音が重なり、女特有の甘い声が木霊する。
いよいよ盛り上がり、俺が女の子の服に手を伸ばしかけた。
その時。
…LINEの通知音が俺のポケットから響き渡る。
なんだよ、これからって時に……。
渋々LINEの通知音の元凶を確認した。
そして、送り主を見て少しだけ目を見開き、ため息をつく。
二宮「……………A」
ボソッと呟く。
俺はモデルの可愛い女の子に「ちょっとごめんね」と言い、その場から離れようとした。
名残惜しそうに「えぇ〜かずぅ、女の子？誰ソレ」と俺の腕に絡みつくその子。
…チッ、めんどくせえな。
ハズレ引いたわ、コレ。
二宮「悪い、急いでるんだ」
ニコッと甘い笑顔を作る。
それでも懲りずに愛想を振りまく俺も、どうかしてると思う。
相手の我が儘を無視し、人がいない事を確認してから早足で廊下に出る。
しばらく歩き、ふと目に入った休憩スペースの椅子に乱暴に座った。
そして改めて画面とにらめっこをする。
二宮「………」
“追加しました”。
たった一言。
二宮「…………何だよそれ」
マジで可愛くねー奴。んで、つまんない。
俺は適当に「あっそ」と返しておこうとしたが。
ピタッと手が止まる。
二宮「ちょっとイジメてやろっ」
俺のイタズラ魂に火がついた。
考えたら、もはや実行あるのみ。
俺の指はとても早く動き続けた。
二宮：ねえ、遅いんだけど追加。
なんで？俺が納得出来る答え寄越して、早く
相変わらずの自分の腹黒さにニヤニヤが止まらない。
これを見たAの表情を想像するだけで、超楽しい。
二宮「くふっ」
人をイジメること以上に。
最高の遊びはない。
しばらくして、返信がきた。
A：すみません、仕事が忙しくて
二宮：何ソレ。それ、俺から避けてるだけだよね？
ふざけてんの？
冗談半分、本気半分。だけどね。
Aは既読をつけるものの、返信は遅い。
それはアイツが男性恐怖症だからであって。
本当は俺と文面でもやり取りすんの、嫌なんでしょ？
本当は逃げ出したいくせに。
俺に断れば痛い目見るって分かってるから、逆らえないんだよね。
二宮「んっふふ、知ってる〜」
んー、でも……もっとビビらせてーな。
他に、何か…。
二宮「…いい事思いついた」
次はどんな面白い反応見せてくれんだろっ。
俺はAに、悪魔のような笑みを浮かべながら電話をかけた。
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ゆめ - すごく面白い作品！！3年も経っているのに突然すいません、、、もしかしたらもうここ自体を辞めてしまっているかもしれませんが、更新楽しみにしています！！ (2020年12月2日 16時) (
レス) id: 49abb5db6b (このIDを非表示/違反報告)
櫻まり - この作品、とても面白いです！更新待っているので自分のペースで無理せずに頑張ってください♪ (2017年12月14日 2時) (レス) id: 372a2ea08d (このIDを非表示/違反報告)
ﾏｰﾒｲﾄﾞ - 何回も読みたくなるほど、素晴らしい作品で私のお気に入りです♪リクで主人公ちゃんの男性恐怖症が治り嵐と仲良くして行くのが見たいです!!更新楽しみに待ってます!!だんだん寒くなってきたので、身体に気をつけて頑張ってください(^^)応援しています(^o^)/ (2017年10月17日 0時) (携帯から) (レス) id: fa8cf9b19a (このIDを非表示/違反報告)
Chiba(プロフ) - みぃこさん» コメントありがとうございます！こちらも誤字脱字が無いかハラハラしながら書かせてもらっています！これからもみぃこさん初め、たくさんの読者様にハラハラしてもらいます(ゲス) (2017年9月10日 12時) (レス) id: d6c2fd72ef (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - こんばんは☆ドキドキしながら読ませてもらってます(^-^)これからの更新も楽しみにしてます(*^^*) (2017年9月9日 20時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiba | 作成日時：2017年7月23日 14時
