弐拾仇 ページ36
「お、あれ椿じゃね？」
私が指を指す前に五条が飛び出し椿に抱きつく
いつもならスっと避けてる所だが今回は椿が避けない
「あれ？鬼ごっこが始まらないね」
「おかしいな」
いつもなら避けた椿を五条が追いかけてるんだけどな
寧ろ五条が慌てて椿を抱き抱えながら寮へ走っていく
「何だ？行くぞ夏油、もう私寒いから無理」
「行くか」
「おいお前ら」
「おーい五条、どーしたんだ？」
「硝子！傑！早くドア閉めろ！！！」
五条は部屋の中でストーブをつけて、暖房もつけて、足の間に椿を入れて炬燵の中に入っていた
中に居る椿は丹前も着ている
「どうしたんだい椿。悟に弱みでも握られたかい？」
『……帰り、とある呪霊に襲われたの』
「またかい」
『その呪霊、京都校の佐藤？だっけ。その人だったのよ。そのせいで術式が大幅に強化、命と引替えに私の呪力が封印されたの』
「佐藤悠斗、だったかな」
『お陰で私の術式は使えない。三月たちは出せないし、結界も張れない、呪力も感知できない。呪霊を見ることだけできる窓と同じよ。まあ1日ほどで解けるでしょう』
「一応準1級術師なんだけど命を掛けても1日なのか……だからいつも張ってる結界が使えなくて寒いって訳か」
『そうよ…こんなにも寒いのね』
後ろにいる五条がみかんを綺麗に剥いて椿の口に持っていくと椿が食べた
(相当参ってるな)
「ところで椿、柚は何処なんだよ。こんな椿を放置で柚がどっかに行くわけねぇだろ」
『私はこの通りしばらく任務が出来ないから柚はそれの対処中よ』
「じゃあ椿の呪力が戻るまで俺と一緒に居ような」
『硝子、傑、夕餉はまだでしょう。お寿司でも食べに行かない？』
「椿、俺は？」
『傑が居るから用無し』
「まあまあ椿、悟も連れていった方が君が安全だ。君が傷ついてしまったら悟と柚に殺されかねないからね」
「んじゃ椿、ス〇ローかく〇寿司どっち派？」
『何処、そこ。私がいつも行ってる店じゃ嫌？』
ナチュラルに出てくる金持ち発言に顔を歪める
「あーはい。お嬢様だもんな。椿が行ってる店の方が100倍良い店だからそこでいいわ」
『悟は知ってるの？』
「いや、しらね」
「はは、この金持ちたちは寿司が回ってくるってことを知らないらしい」
『お寿司が回るの？』
「横回転？縦回転？」
「HAHAHA、とりあえず五条は金よこせ」
「はぁ？俺の金は必要がなきゃ椿以外に貢がねぇよ」
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あんず(プロフ) - 更新ありがとうございます!!楽しみにしてました。これからも応援してます！ (2021年3月30日 23時) (
レス) id: f3f41a7a80 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 霊来さん初めまして、続きが楽しみにしてます。応援してます。 (2021年1月27日 14時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - すごく好きです！！今後の展開が楽しみです(^^)更新頑張ってください！応援してます。 (2020年11月14日 23時) (レス) id: b4b2a74632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霊来 | 作成日時：2020年10月3日 22時
