ごめんね、先生。//僕のヒーローアカデミア (ページ7)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:15,100 hit

05 ページ7

//////

……………

「そういえば、
　何で2年生は1クラスしかないんだろ？」

ある日、麗日さんが言った。
大きな栗色の瞳をまんまるにして、ひとり言のようにそう言った。

確かに僕も不思議だった。

雄英高校ヒーロー科2年生の人数は少ない。
そう、丸々ひとクラス分少ないのだ。

「ああ、それは相澤先生が除籍したからよ」

「えっ！？それホント、梅雨ちゃん！？」

「風の噂だけれどね。
　2年の先輩たちがお話してたのを聞いたわ」

蛙吹さんは表情を変えないまま、
まんまるい黒い目でこっちに目をやる。

確かに、相澤先生ならやりかねない。

スポーツテストの時の除籍勧告は『合理的虚偽』だったらしいけど、あの人の目は本気だった。
もしかすると途中で考えが変わっただけで、最初は本当に最下位を除籍する気だったのかもしれない。

「じゃあその除籍された元先輩たち、
　何処へ行っちゃったんだろ……？」

「分からないわ。
　けれど本当にヒーローを目指すなら、いろんな高校にヒーロー科があるわけだし。
　雄英に拘らず、他の高校のヒーロー科に転入している人もいるんじゃないかしら？」

「ああ、確かに！
　でも大変やろうなぁ……そうなったら」

腕を組み、難しそうな顔で麗日さんは言う。

けど、そんな単純なことだろうか。
雄英高校ヒーロー科を除籍される、ってことは。

.