11話 ページ13
伊吹「俺のこと、信じてくれるわけ?
容疑者が乗ってるかもしれないって話」
無線での会話が終わり、容疑者が乗ってるかもしれないという車を追っている中、伊吹さんが話し始めた
志摩「あ、信じてない」
伊吹「なんだよ!!
Aちゃんは俺のこと信じてくれてるよね!?」
貴「…すみません」
伊吹「えぇ…ショック……」
どうやら志摩さんが伊吹さんの言ってた事を信じてくれたと思ったらしい
志摩さんに即答で否定され、私にも聞いてきたが私も正直信じていない
仕事柄、そんな簡単に人を信じる事が出来なくなってしまったのだから仕方ないと思っている
志摩「さっきの警官も信じてない
可能性が0になるまで確認はする」
伊吹「あ〜、" 他人も自分も信じない " だっけ?
…俺さ、昔からめっちゃ職務質問されるんだよねぇ」
志摩「…だろうな」
昔から…?
伊吹「学生の時も、学校で備品がなくなったっていやぁ教師が伊吹じゃねぇかっていっつも俺疑われてさぁ
もう言い訳すんのも嫌になって、信じてくれなくていいや、だったら俺も信じないって
でもさぁ、いたんだぁ
たった1人だけ、信じてくれた人がさぁ
志摩ちゃんとAちゃんも、俺のこと信じてくれてもいいんだぜ?」
最初はいい話だと思ったが、それとこれとは別だ
志摩/貴「「……結構です」」
伊吹「なんだよ!!
2人して結構ですとか言わないでよ!」
私と志摩さんがそれを断ったところで、志摩さんのスマホが鳴った
プルルルル
志摩「はい」
陣場 " 田辺夫妻には確かに息子がいた、名前は田辺秀則。
だけどもうしんでる。"
貴「しんでる?」
陣場 " 中3の時じさつした。13年前の、今日だ "
電話の相手は陣場さんだった
容疑者かもしれない人物が乗っている車を運転している夫婦の事だった
息子さんはいたが、13年前にじさつ…
という事は、検問の時に運転手である旦那さんが話していた事は嘘という事になる
でも、なぜ嘘を…?
色々と考えていると、志摩さんがイヤホンを外して動き始めた
伊吹「ん?どうしたの志摩ちゃん?」
貴「志摩さん?」
志摩「ちょっと待ってろ」
そう言って車を降りた志摩さんを、私と伊吹さんは黙って見送るだけだった
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ちゅん(プロフ) - はじめまして!作品読ませていただきました。すっごく面白かったです!続きはもう書かれないんですか??更新楽しみに待ってます! (2022年1月1日 18時) (レス) @page11 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼華(プロフ) - ぽんさん» 教えて下さりありがとうございます!!これからは気をつけます! (2020年10月7日 20時) (レス) id: 0d33117d3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼華 | 作成日時:2020年10月7日 16時