21話 ページ23
志摩「一条」
貴「…はい」
志摩「なんで俺が怒ってるか分かるか?」
貴「……わかりません」
いつも伊吹さんに向かって怒っているのとは全然違う
志摩「なんで無理をした?
俺は " 無理はするな " と言った筈だ」
貴「無理はしてません。
長距離を走りましたが、バイクだと音で追跡がバレる可能性もありましたし、途中足場の悪い場所もあったので適切な判断だったと…」
志摩「そうじゃない
バイクの事についてはお前がそう考えているだろうと思ったし、俺もそう思ったから問題ない」
志摩さんの言いたい事が分からない
何に対してそんなに怒っている?
貴「では、どこが無理をしていると?」
志摩「なんで加々見の家に1人で入った?
相手は凶器も持っていた
俺たちが来てから入る考えは無かったのか?」
つまり、相手は男で凶器を持っているから、女である私は1人で入るべきじゃなかったと?
貴「…私だって警察です」
ふざけないで欲しい
自分の身を守ることくらいできる
今までだって、そうやって仕事をして来た
そうやって生きて来たんだ
貴「護身術くらい身に付けています!
自分のことは自分で…」
志摩「その足で?」
貴「!」
志摩「走り続けて、立っているのもギリギリのその足で、凶器を持っている男に対処出来るのか?
その状態で、あの狭い場所で、もしもの時に犯人に抵抗する事は出来るのかって聞いてんだ」
貴「…してみせます
それが、警察でしょう」
志摩「…はぁ〜〜っ」
伊吹「志摩、」
ガッ! グイッ
貴「!!」
大きなため息をして、伊吹さんが何かを言おうとしていたのも聞かずこちらに近付いて来たかと思えば、手首を強く引っ張られ、抵抗する間も無く志摩さんに寄り掛かってしまった
いつもは抵抗したり、何かしら反応する事が出来るのに…何も出来なかった
志摩「…何も抵抗出来なかった癖に、抵抗してみせます、とか言うな
そんな状態じゃ、抵抗する前に刺されて終わりだ」
貴「……」
志摩「弱いって言ってる訳じゃない
お前は刑事の中でも優秀で、出来る奴だ
でも、もし何かあったら、俺も伊吹も、陣場さんも九重も、隊長も、皆が心配する」
伊吹「そうだよ〜、俺たち仲間なんだから!
仲間の事は心配して当たり前でしょ?ね?」
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ちゅん(プロフ) - はじめまして!作品読ませていただきました。すっごく面白かったです!続きはもう書かれないんですか??更新楽しみに待ってます! (2022年1月1日 18時) (レス) @page11 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼華(プロフ) - ぽんさん» 教えて下さりありがとうございます!!これからは気をつけます! (2020年10月7日 20時) (レス) id: 0d33117d3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼華 | 作成日時:2020年10月7日 16時