405号車の女警察官 2

16話 ページ18

貴「…伊吹さん」


伊吹「ん？な〜に？」


その言葉を聞いて、気が付けば私は伊吹さんに話しかけていた


貴「伊吹さんは…、」


桔梗 " 1機捜本部から機捜404 "


貴「いえ、なんでもないです」


私は今何を聞こうとした……？


最近、この2人(主に伊吹さん)と話したりしていると調子が狂ってる気がする


伊吹「…そう？ならいいけど」


志摩「…… " はい機捜404どーぞっ " 」


桔梗 " はぁ？なにそれ "


私と伊吹さんのやり取りを見ていた志摩さんはこちらを一瞥したが、私がなんでもないと言えば普通に無線に応答する


姿勢や声に力が入っていない感じのままだったため、すぐに桔梗さんに怒られているけど


志摩「声が怖いっ… " 機捜404、どうぞ " 」


桔梗 " フラワーショップの防犯カメラの映像に拉致かんきんの一部始終が映ってた。


　 マル被が凶器を用いて、マルタイの車両に無理矢理押し入るのも確認できた。


　 山梨県警に応援を要請、機捜132も向かってる。 合流して、マル被を確保して下さい "


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桔梗さんからの無線の後、私たちは追跡している車両が道の駅に入っていくのを確認した


貴(ここで下ろして何をするつもり…？)


無線で桔梗さんに現場を報告している志摩さんは、車を降りる準備をしている


伊吹「あ、それと確保の許可お願いします」


志摩「……」


伊吹「万が一だよ。変なことする前に止めないと」


志摩「はぁ……一条」


伊吹さんが先に車を降り、志摩さんに続いて私も後ろのドアから車を出るつもりだったが、名前を呼ばれたため車から出る事はなかった


貴「？はい」


志摩「一条は車で待機しててくれ


　 もし加々見が俺たちを振り切って逃走した場合、バイクを使ってでもいいから追いかけて欲しい」


貴「…わかりました」


正直、私も車を降りて犯人を確保しに行くつもりだった


でも、志摩さんの言う事も理解出来たから渋々といった感じで了承する


志摩「頼んだ」


志摩さんはふっと軽く笑うと、肩を一度軽く叩いてから車を出て行く


貴「……志摩さんって、あんな風に笑うのか」


あんな風に笑うとは思っておらず、更に私にその顔を見せた事に驚いて、少しだけボーッとしてしまった事は私だけの秘密だ←

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