11話 ページ12
−鈴side−
『あ、キサキ殴っていい？』
稀咲｢は！？｣
『いくぞー』
ブンッ
稀咲｢っ、！！｣
・・・
稀咲｢、、は？｣
『ふは、ビビりすぎだろ。初対面の奴いきなり殴るわけねーじゃん笑』
稀咲｢、、、チッ｣
半間｢あは♡ネコちゃんどーお？入る気なった〜？｣
『あー？そーだなぁ、、』
チビだし体格も良くねぇから喧嘩は弱そうだなって思った。
だから試しに鼻先寸前で止めるパンチしたんだけど、、、
反応しきれてねーし目ェ思い切り閉じてビビりまくってんの最高に面白かったな。
喧嘩が出来ねーから半間みたいな強い奴を盾にしようとしてんのか。
Q.何の為に？
A.知らねー
けど、力が全ての喧嘩の世界で弱い奴が頑張ってんのは面白い。
こんなにワクワクすんの半間に会った時以来だな。
『いーぜ、キサキの駒になってやるよ』
半間｢やったな〜稀咲ぃ｣
ガシ
稀咲｢おい、腕をどかせ。重い｣
『オレもやる〜』
稀咲｢ぐっ、！？オイ！！｣
半間｢稀咲ちっちぇ〜｣
『オレらと並んでたら小学生にしか見えねーんじゃね？』
稀咲｢お前らがデカすぎるだけだろうが｣
『成長期が来るといーな』
稀咲｢黙れ｣
うん、おもちゃ見つけたワ。
半間が気に入ったのも納得できる。
色がどーのこーの言ってたのは意味分かんねーけど、今まで会ったことないタイプの不良なのは確か。
とーちゃんには黙っとくか。無駄な心配かけたくない。
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『ただいまー』
ガシャンッ！！
『あ？』
｢タバコくらい吸わせろよ、オレら客だぜ〜？｣
父｢ウチは店内禁煙なんですよ｣
店に入った瞬間オレの大嫌いなタバコの匂いがした。
ガシャンって音がしたのはとーちゃんが作った料理が皿ごと床に落とされたからか。
隅の方で女性のお客さんが縮こまって怯えた目でとーちゃん達を見てる。
割れた皿を片付けて床の掃除をしねーと。女性には後でお詫びをしよう。
こういう事は初めてじゃない。冷静に対処を、、、
男が吸ってたタバコをとーちゃんに向ける。
あぁ、嫌だな。オレらの店が汚れた。
『父さん』
父｢鈴、｣
｢あん？何だお前ここの子供か？｣
｢男の割にキレーな顔してんじゃん。オレらさぁ飯食いに来ただけなのに文句言われて腹たってんだよね〜。責任とってくんね？｣
『いいですよ。ここじゃアレなんで外行きません？楽しいコトしましょう』ﾆｺ
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作者名：翡翠 | 作成日時：2021年8月6日 10時
