16話 ページ17
−鈴side−
ということで(?)、学校早退して半間と稀咲の所に向かってる。
単車で迎えに来た半間の後ろに乗ってミミズみたいなピアスを眺めてる。
稀咲もピアスしてたな。痛くねーのかな。
棒さしてる奴とか顔面にピアス開けてる奴も居るもんな。
半間のピアスとか引っ張られたら死ぬくね？
抱えてるカバン邪魔だな。捨てたい。捨てねーけど。
『つーか、迎え来るならそう言えよ』
半間｢あ？オレちゃんと言ったけど？｣
『は？いつ？』
半間｢電話で｣
『記憶ないワ。何か稀咲が話あるっつってたのは覚えてる』
半間｢ネコちゃん寝落ちしたもんな〜｣
『掛けてくる時間帯がバカなんだよ。ド深夜だぞ、眠いに決まってんだろ』
半間｢オレは眠くなかったぜ♡｣
『自己中が。で、稀咲どこ居んの？またバッティングセンター？』
半間｢今日はこん前ネコちゃんが窓全割りしてた廃ビル｣
『あそこか』
確かに学校からじゃ遠いな。
オレはバイクじゃ通学しない良い子なんでね。徒歩登校だよ。
前行ったままなら血とかこびりついてそーだな。
歯も落ちてそう。あの廃ビルで肝試ししたら最恐じゃね？
稀咲今一人で居んのかな。お供とか居んのか？
オレらに裏切られるとか思ってねーのかな。一発殴っただけで死にそうなのに。
信用されてんのか、オレらが裏切らねぇ自信があんのか。
弱いのに強がってんのかなぁ。やっぱ面白いな、稀咲。
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稀咲｢遅い｣
半間｢あは♡許せ♡｣
『話は〜？』
稀咲｢"愛美愛主"をオレの代とお前らの代に分ける。お前らの代はお前らがまとめろ｣
半間｢それって総長になれってこと？オサナイはどーすんの？｣
稀咲｢アイツは道具でしかねぇ、すぐに捨てる。準備はオレが整える、お前らはオレの言う事に従えばいい｣
『オレらもすぐ捨てられちゃう〜？』
半間｢そん時はメガネかち割るかァ〜♡｣
稀咲｢真面目に聞け！｣
『はいはい』
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『長内ガチの捨て駒で笑う。死んでもいーんだ？』
稀咲｢あぁ、構わねぇ｣
半間｢襲うのはオレらじゃなくてもいーだろ？だりぃ事はしたくねぇ｣
稀咲｢下っ端にさせる。愛美愛主は内部抗争が起きなかった時の備えだ。その次に芭流覇羅を作る｣
『へぇ、イレギュラーな事が起きなければ完璧な計画だな』
稀咲｢当たり前だ。失敗は許さねぇ｣
半間｢ばはっ♡わーってるよ♡｣
『楽しんでいこーぜ！』
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作者名：翡翠 | 作成日時：2021年8月6日 10時
