38話 ページ39
−昴side−
『たっだいま〜』
晃｢おかえり兄さん。またネコに付いてったの？｣
場地｢おせーぞ、どこまで行ってんだよ｣
千冬｢また迷子か？お前いくつだよ｣
『テメーらのアイス買ってきてやったんだから文句言うんじゃねぇ』
宿題進んだのか確認したら少しだけ進んでた。サボらずやってたのは偉い。
総長くん達の喧嘩もおさまった。内部抗争は起きないはずだ。一回目の過去では武道が居なかったから二人は喧嘩したまんまで抗争が起きた。
まぁ、絶対に起きないとは限らない。8月3日は愛美愛主との決戦の予定だった。愛美愛主が大人しく傘下になったままならなんの心配もないんだろうけど、何だろうなこの嫌な感じは。
副総長くんが刺された。刺したのは誰だ？総長くんは有り得ない。だとしたら"マイキー派"の奴だ。
二人の喧嘩が終わったとして後ろにいた奴らが大人しく引き下がるとは限らない。あー、やっぱダメだな。油断出来ない。気ぃ張らねーと。
不安要素ありすぎなんだよ。武道はどう思ってんのかな、あとで連絡するか。
晃｢兄さん？アイス溶けるぞ｣
『ん〜？パピコはちょっと溶けたぐらいが美味いだろ？』
場地｢アイスうめ〜もう勉強したくねぇ〜｣
千冬｢場地さん今までで一番頑張ってましたもんね｣
『アイス食い終わったら再開すっからな』
場地｢ぐっ、、、｣
宿題の提出は成績に関わるから絶対に終わらす。ちゃんとやれば勉強も出来るし解ける問題は増やしておきたい。
夏休み明けはテストもあるしそこで点稼げれば留年もないだろ。場地にはもうちょっと頑張ってもらわねーと。
8月3日、抗争が起きるのかもタイミングも分かんねーけど少しくらいは遊ばせて欲しい。
晃からの誘いを断るなんてしたくない。
──────────
『はい、おーわり』
晃｢相変わらずの早さ｣
千冬｢は？早すぎんだろ｣
『お前らもだいぶ進んだんじゃねーの？』
千冬｢オマエの半分も終わってねーけどな｣
場地｢半分の半分以上は終わった｣
『上出来じゃん。晃は？』
晃｢あともーちょい。同じペースなら明日には終わる｣
『さすがは俺の弟』
場地｢泊まらせろ、明日また来んのだりぃ｣
千冬｢場地さんが泊まるなら俺も！｣
『あ、もう五時だぞ。子供は帰んねーとな〜はい、さよなら〜』
文句言う場地たちを無理やり追い出して"また明日"
家で待ってる人がいんだ、泊まりなんてたまーにでいい。
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作者名：翡翠 | 作成日時：2021年1月7日 16時
