兄は弟を救いたい【男主】 (ページ35)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:186,830 hit

34話ページ35

－昴side－

"予想外"

思考が一瞬停止する。

長内の腰あたり、パーちんくんの手元、長内の呻き声と共に吐き出される血。

刺した、と理解すると同時に副総長くんがパーちんくんを突き飛ばした。

ドラケン｢何してんだよ、パー！！｣

ぺーやん｢ナイフなんてどっから、、、｣

ドラケン｢長内！！長内！！｣

パーちん｢ごめん、マイキー、、、ぺーやん、三番隊を頼む。オレ、自首する｣

マイキー｢っ、、ふざけんなっ！！逃げるぞパー！！｣

『武道、逃げるぞ』

武道｢昴くん、俺こんなことになるなんて聞いてないッスよ、、、！｣

『落ち着け、焦るな。パーちんくんは自首するって言った。俺らは逃げるしかない』

武道｢っ、、｣

よく見ていれば気付けたことだ。止められた。

良くない。これは良い状況じゃない。東卍は仲間想いの奴らばっかりだ。

このタイミングでパーちんくんが捕まったのは最悪すぎる。何が"キッカケ"になるか分からない。

どんな小さなものでも全ての原因を潰すべきだった。余裕をこきすぎた。

長内は死んでない。未来で生きてたんだ。今捕まっても一年位で出所できる。

『！』

ガシッ

『武道！おい！』

マイキー｢タケミっち！？｣

『気絶してるだけだ。俺が病院に連れて行く。、、、三人は一度落ち着いた方が良い』

ドラケン｢悪い、、｣

『こっちも落ち着いたら連絡する』

━━━━━━━━━━━

ガコンッ

『武道、コーラで良かったかな。ま、なんでもいっか』

武道が運ばれて治療されて、落ち着くのに数時間。武道はまだ眠ってる。

副総長くんに連絡した時にはもう総長くんと喧嘩してた。

"パーちんを無罪にしたいマイキー派"と"パーちんの意思を尊重したいドラケン派"

双方の言い分も分かるし理解もしてる。

俺は、どっちにもつかないけど。東卍のメンバーじゃないし。

総長くんと副総長くんが喧嘩したまま愛美愛主との決戦があるとは思えない。

あれ、俺なんか思い違いしてないか。

未来では愛美愛主なんて出てこなかった。暴走族50人による抗争。それが東卍のメンバーだけによる内部抗争だったら、

やばい、2人の喧嘩止めないと未来は変えられない。

ガラッ

『起きたか、たけみ、、、、お前、また浮気か？』

武道｢へ！？違いますよ！？｣

ヒナ｢タケミチ君大丈夫！？、、、、え？え！？何？不潔！！｣

武道｢ヒ、ヒナまで！？違うんだってえ！！｣

▼