兄は弟を救いたい【男主】 (ページ4)

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3話ページ4

－昴side－

ガラッ！！！

『セーフ！！』

｢アウトだバカ野郎。早く席につけ｣

バシッ

『いてっ。先生、体罰は良くねーよ？』

｢何度目だと思ってるんだ。お前は反省しろ｣

『ウィッス』

そーだった。俺遅刻の常習犯だった。

寝るのって気持ちーからなかなか布団から出られなかったんだよな。

今日は勢いで起きれたけど色々考えたら遅刻したし。てか2分くらい許せや！

場地｢よー、昴。今日も遅刻か(笑)｣

『笑うな、場地。来ただけで偉いんだよ』

場地｢それなら遅刻もせずにちゃんと来た俺はもっと偉いな！｣

『欠席魔が調子乗んな。またダブっても知らねーぞ』

場地｢うっせー、俺はこれから賢くなってくんだよ｣

『その発言が既に馬鹿』

場地｢んだと？｣

『素が出てるけどだいじょーぶですかー？』

場地｢お前が煽るからだろーが｣

『短気は損気、だな』

場地｢は？どーゆー意味だよソレ｣

『やっぱ馬鹿じゃん』

場地｢あ"？｣

隣の席の"場地圭介"は俺と同じ歳で俺とは違う理由でダブってる。

第一印象は『なんかスゲー格好の奴いんな』ってちょっと引いた。

真面目(笑)の格好をしてるのに勉強してる時に隣から聞こえてくる言葉は酷くて思わず吹き出した。

確かそん時に場地がガン飛ばしてきて『これが素か』って謎に納得したんだよな。

そういやいつから場地に会わなくなったんだっけ。

ん？待てよ？今が2005年、つまり12年前だよな。晃が死んだのも12年前。

今日は7月4日。晃の命日は────

ガンッ！！

『ぅ"あ"っ、！』

ガンッ、ガンッ、ガンッ！！

『いっでぇ、なんだコレ、、頭、割れる、、、』

場地｢おい？どうした？｣

『頭、痛い、、、死ぬ』

場地｢はっ！？｣

ガンッ、ガンッ、ガンッガンッガンッガンッ！！

誰かに頭を思い切り殴られる感覚。ありえないくらい痛くて、声も出ない。

目の前が揺れる、痛みには痛みをってことで手で押さえてる頭が今にも割れそうだ。

場地が何か言ってんのは分かるけど何を言ってるのかは分かんねー。

あークソ、何で走馬灯の中でも痛み感じんだよ。

現実味のある走馬灯を御提供ってか？？んなサービスいらねーわ。

どうせならこれを現実にしろよ。このまま俺に2回目の人生歩ませろよ。

そしたら絶対に晃を救うのに。

今度こそ、

『一緒に、、、』

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