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9話 ページ10

2年A組─
体育館─
瑞希「わぁ〜!人、かなり集まってるね!」

冬弥「きっとみんな、司先輩の演劇を楽しみにしていたんだろうな」

彰人 A『「そうか...?」なぁ...?』

私と東雲くんはまた、あ。と顔を見合わせた。

彰人「それにしても『ロミオ〜ザ・バトルロイヤル〜』ってなんだよ。タイトルからしてB級じゃねぇか」

瑞希「まー、タイトルだけじゃまだわかんないし?あ、せっかくだし、1番前に座ろうよ!」

冬弥「あぁ、そうだな。そっちのほうが、司先輩の演技がよく見える」


彰人「冬弥、お前....メチャクチャ楽しそうだな」

冬弥「そうか?」

A『(...なぜだろう、私が心が痛いのはなぜなんだろう...)』

私はそんなことを考えながら瑞希の隣に腰をおろした。

司のクラスメイト「間もなく開演となりますが、その前に注意事項をお伝えします。本公演には、バトルシーンがあります。最前席に座られる方はご注意ください。」

瑞希「バトルシーン?何するんだろ?」

冬弥「わからないが、司先輩のことだ。きっと何かすごいことをしてくれるに違いない」

彰人「すごいことねぇ....」

司のクラスメイト「それでは『ロミオ〜ザ・バトルロイヤル〜』開演です!」

ジーと音がなり会場が暗くなった。

鎖鎌のロミオ「我が名はロミオ!!観念しろ.....うぐああああ!!」

モーニングスターのロミオ「私はモーニングスターのロミオ!!私にかかれば他のロミオなど.....ぎゃぁあああ!!」

最強剣のロミオ「ふ...弱すぎる!やはりこの僕、最強剣のロミオこそ最強!君達にロミオを名乗る資格はない!」

A『(...情報量多...)』

瑞希「あっはっはっはっ!何これ〜!」

彰人「わけわかんねぇ...」

A『真実の愛を賭けたバトルシーン....ねぇ...』

天馬くんはバッサバッサと他のロミオ達をなぎ倒しにしていく。なんというか...楽しそうだ…

最強剣のロミオ「この僕に勝とうなど、1億光年早い!あの世から出直してきたまえ!」

A『(...ロミオなんで距離上で生きてるのよ...)』

瑞希「あれ、1億光年って距離だよね。間違ってない?笑」

冬弥「いや...台本を書いたのは司先輩だから、きっと深い意味があるに違いない」

彰人 A『「いや、絶対に違うだろ...」でしょ...』

もはやこのツッコミは2人に届きすらしない。

最強剣のロミオ「さぁ、このままばったばったと敵を倒して、愛しのジュリエットを迎えに行こうじゃないか!ハーッハッハッハッハ!」

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作者名:ゆう | 作成日時:2022年1月13日 18時

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