しつこいですよ、生徒会さん。【wrwrd】 (ページ5)

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？？？side

道を歩くたびに聞こえる、女子達のうるさい声にも慣れてきた5月下旬。
さっきチャイムがなった。…遅刻したのに怒られないのは女子に囲まれてるからでもある。

話しかけてくる奴らを無視しながら、教室へと入る。
教室内には迷惑そうにしている男子生徒と、女子生徒が数人。全員名前覚えてないけど。
覚える必要ないねんな～、なんて思いながら自分の席へ向かう。

「…うっさいなぁ。」

向かっている途中、そんな言葉が聞こえる。
間違いなく女子が放った言葉だった。
珍しいその言葉に思わず反応をしてしまう。

「貴方もそう思います？」

「まぁうるさ…は？」

勝手に会話に参加をすれば、その女子は驚いたようにこちらを振り返る。
誰だったか。この人。どっかで見たことあんねんけどなぁ…。
記憶を探っていると、その女子は口を開く。

「…すみません、思わず口に出してしまいまして。それと貴方も早く席に座られては？」

俺が生徒会であることも知らないかのように話す彼女に興味を持ってしまう。
早く帰れ、と言いたげな顔さえに面白さを感じてしまう。

「へー…。君、名前何？」

普通なら聞くこともない名前をこちらから聞く。
それも、女子の名前、だ。
この女子なら面白そう、そう思ったから。

名前を聞かれたことに驚いたのか、こちらをジッと見る。
困ったように、いや悩んどるんかな。
少し考える素振りを見せてから、口を開く。

連翠和音です、と彼女は言う。
何故急に名前を？との質問に適当に返しておいて、自分の席に戻る。

連翠和音。記憶を探る。
よく聞くような気がする。

あぁ、そうだ。
確か成績が凄くいい人で、人当たりが良く丁寧な言葉遣いが出来る…とか。
学校の美女ツートップ…とか聞いたことある。

でも、丁寧な言葉遣いならなんでさっきうっさいなぁって言ったんや？

あぁ、更に興味が深まる。