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第四話 ページ5

「そんな事より!」…と言いながら、突然ずいっと顔を近づける蘭に、咄嗟に後ろに下がる俺。



蘭「忘れてないでしょーねぇ!

─────空手の都大会で優勝したら遊園地に連れてってくれるって約束!!」

貴方「!」



目をパチクリさせながら、蘭の言葉に驚く。

そうか、そうなると俺がこうして高校生として普通に過ごせる日は明日の夜までっつー事か。



蘭「ねぇちょっと!まさか忘れてたんじゃ…!!」

貴方「!……あ、あ〜、覚えてる覚えてる〜」

蘭「ほんとに〜?」



怪しんでいる蘭に、俺は「バーロー、当たり前だろ!明日の10時にトロピカルランドって約束」と覚えている台詞をジト目で言うと、蘭は嬉しそうに笑った。


それを見て安堵の溜息を零す。



蘭「あっ…ぜーんぶAの奢りっていうのも忘れないでね!」

貴方「へいへ〜い……」

蘭「ふふっ」



嬉しそうに小走りで学校に向かう蘭。


Aはその後ろ姿を、ただただ悲しそうに見る事しかできなかった。






───



───────



───────────





そして優勝祝い当日。
時刻は13時2分で天気は最高に晴れている。現在地、場所は勿論、トロピカルランドだ。



貴方「(はは、ついに来ちまったよ……)」



"工藤新一"にとって、ここは全ての始まりであり、俺にとってもこれからそうなる場所。

まぁこの展開にする為に、わざわざ足を運んだのもあるケド……


そんな事を考えながら、俺は盛大に大きくため息を吐いた。



蘭「ほらA!次はミステリーコースターってやつ乗ってみようよ!!」

貴方「……へいへい」



あー、楽しそうだなぁ蘭は。さっきまで違うコースター乗ってたのに、すげー元気だなぁ…(遠い目)


それはもう、今までに無いくらいキラキラした目で、俺の手を引いてはトコトコと歩き出す蘭。


そんな所に惚れたんだろうなぁ、彼は。


でも今の俺は……




貴方「……はぁ〜」







─────あぁ、憂鬱だ。

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ユキ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます⊂('ω'⊂ )))Σ≡ (2020年6月12日 19時) (レス) id: 26cdda3c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年6月12日 18時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作成日時:2020年6月11日 19時

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