性別の壁なんてぶっ壊せ

ピンチはチャンス ページ7

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『ほんとありがと織田作！じゃあね、また明日！』

「気をつけて帰れよ」

『はーい』


織田作ってお母さんみたいだと最近思う。孤児を養っているからだろうか。なかなかの母性本能だ

何時かお母さんと呼んでしまいそうである



まだ時計は午後7時を指していた

好きな人パワーってやつだろうか。今日は何時もの5倍ほどの速度で仕事が終わった



今日はもうこれで帰れる。そう思うが、何だか夢を見ているようなほわほわした気分から覚めそうにない


何時もなら絶対にありえないが、もう少し拠点にいたいと思ってしまう



鼻歌を歌い乍ら、廊下を歩いていると聞き覚えのある声がした


曲がり角からバレないようにちらりと覗くと、ライバルと想い人がいた



「やぁ中也。明日は中也との任務があって最悪だよ。帰りにジサツしようかな」

「ハッ、其れはこっちの台詞だ。糞太宰。今すぐ俺が殺しても構わないンだぜ？」



中也さんとの任務、だと？色々けしからん。また太宰幹部は中也さんをおちょくりよって…勝ち目がないじゃないか



曲がり角で悶々としているだけでは何も起こらない、そんなのは分かっているが嫉妬や妬みは恋につきものだ。これもまた一興、そう思うしかないのだろう



だが、


『悔しいなあ…』


そう思ってまうのが人間だ



大丈夫。まだチャンスはある。中也さんはあっちじゃない。見て分かる。そんな中也さんを見て、沈んでいる太宰幹部を狙えばいいんだ



ポジティブ大事だぞ。諦めるな、頑張れ私





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