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朝、いくら待っても柴田は来なかった。柴田のお母さんに聞くともう行ったとのこと。なんで昨日柴田があんなことしてきたのか。私の中で答えは出なかった。
教室に着くと柴田はもう座っていて、小柳津くんと楽しそうに話してた。
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り「 喧嘩でもした ? 」
りょうくんは麗亜の席に後ろ向きに座る。もう教室では作業が始まっていて、としみつは他の男子と喋っていた。柴田は多分劇の方に行ってる。
『 喧嘩じゃない、と思うんだけど… 』
あんまり話すべきじゃないかなとは思いつつも、私の中で解決するのは無理なので大雑把に話した。
り「 そっかあ、 」
り「 Aは、としみつのことどう思ってるの? 」
『 …凄い優しいし面白いし良い人だなって思う、 』
『 でも、柴田の言う一緒に居ると安心する人、では無いと思う。』
有耶無耶な返事だ。
り「 柴田の中の好きじゃなくて、Aにとっての好きなのかって話だよ 」
私が求めていた答えを言われた。モヤモヤしていた頭がスッキリして目頭が熱くなる。
『 ありがとう、りょうくん 』
り「 答えが出たみたいでよかった 」
り「 泣くの我慢しなくていいんだよ 」
溢れそうになる涙を堪えてりょうくんにお礼を伝えた。久しぶりに作業に集中した気がする。
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作者名:*ふらん* | 作成日時:2021年3月29日 2時