2 ページ2
.
麗「 後ろの人誰だろうね 」
そんな話をしてると突然私の周りが暗くなった。
「 朝の子だよね？席ここなの？」
朝私の手を掴んできた男の子だった。
『 そうです… 』
「 なんで敬語なの、同じクラスだし仲良くしようよ 笑」
り「 福尾りょうっていうから、よろしく 」
長い手が伸びてきて私の手を握ろうとしてきた。今朝のことを思い出して握ろうとは思えなかった。
麗「 よろしく 」
り「 は？ 」
麗「 何、私がよろしくしちゃダメなわけ？」
り「 別に 」
麗亜が私の方に向けられていたりょうくんの手を握った。心做しか二人の間には火花が散っているように見える。
不穏な空気のまま始業式が始まり、一時間もかからず終わった。
柴「 A〜！」
私の方にダイブしてくる柴田を受け止めると後ろからまた影が降ってくる。
り「 うわ、しばゆー同じクラスかよ 」
柴 「 は？こっちの台詞だわ！！ 」
麗「 じゃあね、A」
『 うん、また明日 』
麗亜は幼馴染の女の子と帰るらしく帰れないので柴田と帰るつもりだったが、言い合いを始めたので少し待っていることにした。
り「 A、」
柴「 呼び捨てやめろや！」
り「 いいじゃん別に 笑 」
突然の呼び捨てに少し驚いたが別に放っておくと、柴田が発言に噛み付く。柴田をからかって面白そうなりょうくんはドSなのかもしれない。
「 しばゆー、一緒に帰ろうぜ 」
ヒラヒラ手を振ってこっちにくる彼は確か、始業式から目立ってた男の子。私の方を見てギョッと目を開く。
「 え！華崎さん！？」
『 えっと、小�膨鼎�んだよね？ 』
て「 そ、そう！！なんで俺の事覚えてくれとんの！？」
『 小�膨鼎�んだって覚えてくれてるじゃん 笑 』
て「 やばいよとしみつ！！」
興奮した小�膨鼎�んは隣に居た男の子を手でバンバン叩いた。叩かれた方は私をちらっと見てへえ、と一言言うのみだった。
『 としみつくん、だよね？』
と「 ん 」
り「 …としみつは女慣れしてないからな〜笑 」
少し気まずくなった雰囲気をりょうくんが誤魔化してくれた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：*ふらん* | 作成日時：2021年3月29日 2時
