episode132 ページ42
鶴蝶を撃ったのは稀咲だった。
それでも尚立ち向かおうとする鶴蝶に対して、さらに発砲を続けようとする稀咲。
ドン‼︎ドン‼︎ドン‼︎
と、数発の発砲音が聞こえた時の光景には誰しもが驚きを見せた。
稀咲「イザナ…」
そう、撃たれる鶴蝶の前にイザナは庇うように立ち弾丸を受けた。
そのままイザナと鶴蝶は倒れ、呼吸をするのもやっとな様子。
しかし、そのまま2人は話し始めた。
鶴蝶「イザナ…」
黒川「ったくよ…。下僕のくせに手がかかる。ハァハァ…体が勝手に動いちまった…。マイキーお前に話しておきたいことがある。」
その一言聞いてマイキーはイザナの目の前に立った。
黒川「ハァハァ…天竺の負けだ…」
佐野「イザナ…」
鶴蝶「ふざけんな。俺が言うのはいい。お前が言うな…」
黒川「なんだよそれ。訳わかんねぇ野郎だな…ハァハァ…」
鶴蝶「何で俺なんか庇った？ハァハァ…お前は王だ。お前の時代を創らなきゃいけないんだ‼︎ハァハァ…」
黒川「俺らの時代だよ…ハァハァ…。ごめんな、鶴蝶。でも俺にはお前しかいないから…」
鶴蝶の方に顔を向けそう笑ったイザナの姿に、周りのみんなはやっとこの状況を飲み込むことができたのだった。
天竺のメンバーは慌ただしく騒ぎ出し救急車を呼ぶよう叫んでいたが、中心にいた俺はそんな事に見向きもせずイザナに話しかけた。
佐野「イザナ…」
黒川「マイキー…ハァハァ…俺を救いたいって言ったか？」
佐野「兄弟なら当然だ。もう喋るな」
そう止めたがイザナはそのまま話し続け、話の内容は言葉を詰まらせる内容だった。
イザナはその母親が産んだ子供ではなく、結婚した旦那さんがフィリピンの女性と関係を持ち生まれた子。
つまり、誰とも血の繋がりはないと言う事になる。
佐野「お前…それって…」
黒川「俺はお前らと兄弟じゃない。誰とも血が繋がってないんだよ…ハァハァ…」
佐野「…」
黒川「お前に俺を救えるか…？ハァハァ…救いようねぇだろ？」
そう告げるとイザナは上を向いたまま黙り込み、鶴蝶や天竺のメンバーが何度読んでも返事をすることはなかった。
黒川イザナ死亡である。
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作者名：AI | 作成日時：2023年5月6日 18時
