【東リベ】l'amour c'est 《season2》 (ページ33)

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episode77 ページ33

2005年12月25日

世の中はクリスマスムード一色で、俺はAと一緒にクリスマスを過ごしていた。

A「マイキー」

俺の自宅で夕食を済ませて一息ついていると、俺の名前を呼ぶA。

佐野「なに？A」

A「メリークリスマス」

Aはそう言いながら綺麗に包まれたプレゼントを俺に渡してきた。

佐野「ありがとう。プレゼントなんだろうな〜」

俺はそのプレゼントを受け取り、真っ先に中を開け始める。

包み紙を剥がしていく俺の前には、反応を楽しみにしているAの姿。

そして包み紙の中から出てきたものは白いマフラーだった。

白地にワンポイントのデザインがあるマフラーで、シンプルな物を好む俺にぴったりのデザインだ。

まじ嬉しい…

やべぇ…にやけ止まんねぇ

そんな事を思いながら溢れてくる笑みを必死に隠し、

佐野「マフラー絶対大事にする。ありがとう」

と、Aに伝えた。

それからの俺は終始ご機嫌で

佐野「なぁケンチン誘って走り行こうぜ。このマフラー使いたいし」

とAを少し強引に外へ連れ出した。

走りに行く本当の目的は別にあって、本当なら場地と兄貴と走る予定だったのだ。

その事が頭の中から消えない俺は、場地が大事にしていた御守りを首にかけマフラーを巻き、Aを後ろに乗せてクリスマスの夜へ走りに出た。

それからちょっとしてケンチンも合流し3人で夜の街をひたすら走った。

A「ねぇマイキーはどうしてドラケンとエマちゃんの邪魔するの〜？私達だけでいいじゃん‼︎エマちゃんかわいそう…」

佐野「別に邪魔してねぇよ」

A「クリスマスは好きな人と過ごすもんでしょ？マイキー分かってないな〜」

そうやって俺の後ろでずっと不満を言い続けてるA。

俺がケンチンに走りに行こうと誘ったのを知って、ケンチンとエマのクリスマスを台無しにしたと思っているらしい。

別に少しくらいいいだろうと最初は強気でいたが、話を聞けば聞くだけ俺の心に罪悪感が湧いてくる。

あぁ〜もう気にしねぇ‼︎

と、スピードを上げようとした時

ブォォォォォーーン。

聞き覚えのあるバイクの排気音が耳に届いた。