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「おい、隼、隼!待てよ」
「…何だい、陽?」
「お前やっぱAのこと本気で好きだったんじゃねぇか…」
「…あれは全部、「嘘じゃないだろ。俺も知ってるから、その気持ち!」陽…」
俺だって、昔からAのこと見てきた。
小さい頃は俺のことお兄ちゃんお兄ちゃんって呼んで着いてきて…面倒見ないわけにいかなかった。
修学旅行でこっちに来た時にスカウトされた。
その頃からAも大人びてきてお兄ちゃんじゃなくて陽にぃって呼ぶようになって少し物足りなかった。
俺が物心ついてAが後ろにいることが当たり前になった時からずっと好きだったのにな…。
あっという間に俺に向けたことないような目で夜のこと見てたり顔赤くしたり…
正直ずるいと思ったし理不尽だって思った。
でも相手は夜だぜ?勝ち目ねぇよ。
戦う前から諦めるなんて俺らしくねぇと思うけど夜のことも昔から見てきたから分かってんだ。
お互い想いあってるって。
「確かに夜の背中押すの手伝えって言ったのは俺だ。
でもお前が辛い思いする必要ないだろ!
なんで嫌だって言わなかったんだよ!?
いつもの我が儘使えよ!」
「下の子が…輝いてる陽の色が曇って見えた。
本当は付き合って欲しくない、そう聞こえた。
だから僕がその役を受けるって言ったんだ…
結果的に役に立たなかったけれどね」
「…でも俺は、夜にも幸せになって欲しい。
だから、諦めた…諦めきれてねぇけど!」
「僕達は見届けるしかできないんじゃないかな、2人の幸せを…」
見切りつけたつもりだったのにな。
うまく隠せてると思ったのにな。
何で…こんなにも悔しいって、涙止まんねぇんだよ。
「話は聞かなくても大体察してやるからさ、来いよ」
「海…」
顔を上げると一筋の涙を伝わす隼と優しく朗らかな笑みを浮かべた海がいた。
大きく広げられたその腕に今は縋るしかできねぇ。
今だけ、そう思って俺は海の腕の中で泣いた。
「笑ってパーティーに参加しないと怒るからな」
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何かな…
感動シーンのはずが本当の後半の1文、言葉のレパートリーが少なくてちょっと違う方に…w
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作者名:塩キャラメル(□‐□)なのだよ | 作成日時:2016年9月1日 22時