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＿＿コンコン
しばらくすると部屋にノックが響いた。
｢あ、はい｣
｢お取り込み中悪いけどそろそろ集合時間な？｣
｢よ、陽にぃだ…｣
ノック主は陽にぃだった。
そうだ、陽にぃづてにママ達にもバレるんだ。
｢Aもいるんだろ？｣
｢いるよ｣
｢じゃあさ、そのままで良いから話聞いてくんね？｣
何だろうと思っているとあの人の声がした。
｢僕の話、聞いてくれる？｣
｢隼さん…！聞きます…｣
さっきのことがフラッシュバックしてギュッと拳を握る。
するとそれを上から夜さんが優しく握ってくれた。
少し安心して落ち着いて話を聞くことが出来た。
｢僕も焦ってたとはいえ君の気持ちを無視するような行動をしてごめん。とても反省してる。
でも1度は好きになった君には幸せになって欲しい。もちろんその相手は夜で僕じゃない。
だから我が儘かもしれないけど…以前のように僕とも顔を合わせてくれると嬉しい、かな…｣
本当に悲しげにドア1枚隔てて告げられたその言葉に私は感謝を伝えたかった。
少しだけ夜さんに微笑んで立ち上がった。
思い切ってドアを開けると驚いた顔をした隼さんが立っていた。
｢隼さんの気持ちはよく伝わりました。応えられなくて悪いとも思います。
さっきは少し…いえ、かなり驚きましたし怖かったです。でも隼さんは少し変な人だけど悪い人じゃないってわかってます。
だから私の方こそごめんなさい。幸せを願ってくれてありがとうございます。｣
｢隼さんの気持ちの分も俺が責任をもってAちゃんを幸せにします｣
真っ直ぐ隼さんを見る夜さんの目は真剣そのものだった。
｢頼んだよ。これで最後だから許してね｣
すると髪を掬われキスを落とした隼さんは去っていった。
｢ったく…自分で呼び出せないからって俺使うとか…俺すげー場違いじゃん。
ま、夜もAも一番付き合い長いの俺だし？どっちも幸せになって欲しいって思ってるからな。末永くやれよー｣
陽にぃも気を使ってか手短に言って去っていった。
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作者名：塩キャラメル（□‐□）なのだよ | 作成日時：2016年9月1日 22時
