【HQ】可愛すぎ 〜その顔、他の男に見せんなよ〜

国見 英 (リクエスト) ページ47

｢…何？離れて、暑苦しい｣

｢嫌だー｣


この温度差。
この性格の違い。
絶対に合わないと思うけれど、これでも付き合ってる。


｢英ー構って｣

｢嫌だ…面倒臭い｣

｢英くーん｣

｢うるさい｣


さっきから英の背中しか見えてない。
顔見たいんだけど…動けない。


｢ちょっと離して？一瞬でいいから｣

｢くっついて来たのそっちでしょ…構ってあげてんの｣

｢顔見たいから｣

｢何言ってんの｣


頑なに顔を見せようとしない英。
こうなったら意地でも…と思い私は大声を出した。


｢今顔見せてくれたら塩キャラメル買ってあげるんだけどなぁー！！｣

｢え、本当｣


塩キャラメルに負けた私のおねだり。
くっそ悔しい…！
まぁ、仕方ない。


｢買ってあげるよ｣


渋々そう言うとガッチリ掴まれていた腕はするりと抜けた。
バッ、っと飛び出すように英の正面に立った私。


｢え…英、何で顔あkんぐっ｣

｢だから見せたくなかったんだよ…バカ｣

｢はにゃしえ！？｣(訳:離して！？)


べチｯと音がしそうなくらいの速さで英は私の顔を掴んだ。
さすが運動部男子、痛いです。


｢いひゃい！いひゃいって！あきりゃ！｣(訳:痛い！痛いって！英！)

｢ああ…ごめん、忘れてた｣

｢顔変形するよ！？｣

｢…バカA｣


どうやら英は赤くなった顔を私に見られたくなかったようでした。


｢別にいいじゃん！減るものでもない｣

｢…言ったね？今日うち来てよ。Aの色んな顔、見せてくれるよね｣


…英には勝てないようです。


後日…


｢塩キャラメル買ってきた？｣

｢…え"…あれマジだったの…｣


…そして抜かりない。

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