【HQ】可愛すぎ 〜その顔、他の男に見せんなよ〜

日向 翔陽 ページ44

｢日向ー！｣

｢何？谷地さん｣

｢部活のことなんだけど…｣


はぁ…まただ。
新しくバレー部のマネージャーになった谷地仁花ちゃん。
翔陽とは仲がいいみたいで部活の連絡のために教室に立ち寄るところをたまに見る。
谷地さん可愛いから私は独りでに妬いている。


｢あ！A！｣

｢…どうしたの、翔陽｣

｢今日部活休みになったからどっか行こう！｣

｢…いいよ、どこ行く？｣

｢元気ないけど何かあった？｣

｢ごめん、具合わるくて｣


ごめん、翔陽、嘘ついちゃった。
このままだと翔陽に八つ当たりしちゃいそうだからね。
心配する翔陽の姿が滲む。


｢何でも…ないの…ほんと…｣

｢A！？と、とりあえずどうしよう！保健室行ってみる！？｣

｢大丈夫だから…違うの、何処も痛くないの…ｯ｣


何て言えばいいか分からないくらい変な気持ちが溢れてくる。
ずっと我慢していた思いが溢れる。


｢翔陽は…私から離れたりしないよね…？｣

｢当たり前だろ！絶ーーｯ対に離れない！｣


そう言って笑った貴方に私は救われたんだ。

月島 蛍→←影山 飛雄

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す