澤村 大地 ページ37
｢大地さん、武田先生からです｣
体育館に来る途中で職員会議で遅くなる、という武田先生から今月の部活動予定表を預かっていた。
｢おう、サンキューな！｣
｢いえいえ…あれ？これ人数分ありますか？｣
｢…確かに足りないような…｣
案の定数えてみると8枚しかなかった。
あと4枚足りてない…これはいけない。
｢私印刷室に行って印刷してきますね！｣
｢あ、A！俺も行くよ｣
｢大地さんは部活始まっちゃいますよ｣
｢いや…実は今日、バカ4人組小テストの点数がまずかったらしくてな再テストで遅れるって言ってたんだ｣
ああ…だから授業中に日向の嘆く声が聞こえてたんだ。
西谷さんと田中さん、日向くんと影山くんが居ないとなると確かにメニューに支障が出る。
｢ま、そんなわけで部活はまだ始まらないし、いいだろ？｣
｢じゃあ行きましょうか！｣
…そういえば私、印刷機使ったことないや。
大地さんについきてもらって良かった。
｢えー、っと…これどうやるんですか？｣
｢知らずに1人で行くって言ってたのか？Aも抜けてるところあるなぁ｣
｢そ、そんなに笑わないでください｣
大地さんの笑顔は私には眩しすぎる。
目が合う度に鼓動が早まる。
そんな気持ちに気付かないふりをしてきた。
部活に支障が出るといけないと思って。
｢もう…教えてください｣
｢そうそう、素直に言いなさいよ｣
子供扱いするように頭をポンポンと撫でられた。
優しい大地さんのことだから私だけ特別、なんてことはありえないと思う。
｢ダメですよ、大地さん…女子に優しくし過ぎちゃ勘違いします｣
｢Aにしかやってねぇよ｣
聞き間違いかと思い、顔を上げると真剣な顔をした大地さんの顔が近くに居た。
｢だ、大地さん…？｣
｢俺だって男だからな…｣
持っていた予定表が落ちる音に混じって1つのリップ音が鳴った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 292人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - アイミンさん» 明光くんですね！了解です！ (2016年6月4日 7時) (
レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
アイミン - リクエストで明光君お願いします！ (2016年6月4日 1時) (レス) id: 9ee16734b1 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - コロネさん» ありがどうございます！国見ちゃん、了解しました！ (2016年4月20日 7時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します！リクエストです！国見君でクーデレorツンデレな感じがいいです！！いつも作品面白いです！！これからも応援しています♪( ´▽｀) (2016年4月20日 5時) (レス) id: 8dfb1568a1 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - あらはさん» あああありがとうございます！早くもネタが…w頑張るのでみすてないでくださいね！w (2016年4月19日 21時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩キャラメル（□‐□）なのだよ | 作成日時：2016年4月15日 19時
