【HQ】可愛すぎ 〜その顔、他の男に見せんなよ〜

夜久 衛輔 ページ12

ごめんなさい。海さん書けませんでした…。

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｢衛輔せんぱーい！おはようございます！｣

｢おはよう、A｣


登校中、中学の時からの見慣れた先輩の姿を見つけ駆け出す。


｢そんなに走ると転ぶぞ…ってほら！｣


案の定転けた。
朝からコンクリートとご対面ですか。
うわ、泣きたい。
そんなことを思っているとコンクリートではなく学校指定のブレザーが目の前にあった。


｢危なっかしいから大人しくしてろ、な？｣

｢衛輔先輩…惚れますよ｣

｢願ったり叶ったりだな｣

｢え？｣


朝早いこの時間はまだ人気もない。
それが余計に恥ずかしい。
至近距離で見つめられ、私はただただ顔を赤くするだけだった。


｢中学の時から好きだよ、お前のこと｣

｢う、そ…衛輔先輩…｣

｢返事聞かせてくれるか？｣

｢は、はい…私も好きです…ち、中学の時から…｣


実を言うと衛輔先輩が音駒に行ったと聞いて追いかけてきたのだ。
中学校の校舎内で迷った時に声をかけてもらった時からずっと好きだった。
まさか今ここで叶うなんて思っても見なかった。


｢もう少しで俺は卒業だけどいいか、ここ予約して｣


そう言って指さしたのは私の左手薬指。
私は迷うことなく答えた。


｢もちろんです！｣


追いかける必要もなくなった貴方の隣と予約済みの私の隣。

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