【HQ】可愛すぎ 〜その顔、他の男に見せんなよ〜

茂庭 要 ページ25

｢ママー｣

｢ママじゃないから！…もうA｣


体育館前で要を見つけ駆け寄った。
だってママみたいなんだもの。


｢要って本当ママ力高いよねー｣

｢ママ力ってなに、ママ力って｣

｢ママに向いてるパーセンテージ｣

｢いやいや…訳わかんないから｣


はぁ…と溜息をつくと困ったような顔をした。


｢あのね、俺も男なんだよ？ママって言われるのはちょっと…｣

｢でもママの方がしっくりするし｣

｢いやいや…うん、言わなきゃ分かんないかな｣


いや、だってママなんだもん。
ママはママでしょ。
要は私達バレー部のママだよ。


｢俺はAが好きだからママって言われるよりだったら、俺が言いたい、かな｣

｢え…？｣


少しの沈黙を破るように要は口を開いた。
その言葉に私は一瞬信じられなかった。
けれど、要の目が真剣さを物語っていた。


｢ダメ？｣


そんな事言われたら答えはひとつしかないじゃん。


｢いいよ｣


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
｢茂庭さんたち、体育館前だって分かってるんすかね｣

｢…ﾌﾙﾌﾙ｣

｢だよな。青根、行ってこい、俺が後に続く｣

｢…嫌だ｣

｢何でこういう時に喋るんだ！？｣

二口 堅治→←梟谷→伊達工

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