赤葦 京治 ページ23
「赤葦くん、木兎を頼んだ」
「…はい。木兎さんトスあげるんで早く立ってください」
嫌だーだってー…とボヤいている木兎に赤葦くんは指をバキボキ鳴らしている。
カツアゲか。
「木兎さん…?いい加減に」
「お、おう!いい、今すぐ立ちます!」
私達3年にまで広まる梟谷男子バレー部のセッターはキレると怖いという噂。
耳にしたのは今朝のことだった。
うちにはセッターは1人しかいないということで赤葦くんだと判明。
「ねぇ、赤葦くんって怒ると怖いって本当?」
「Aさんも知ってるんですか?」
「いや、ね…今朝聞いたんだけど…」
今は部活も終わって部室には2人だけ。
聞くなら今しかないと思ったんだけど聞かない方が良かったかな。
うん、良かったよね、私の命が危ういかもしれない。
赤葦くんは溜息をついて口を開いた。
「噂されてるのは俺の兄です」
「えぇ!?そうなの?赤葦くんお兄さん居たの!?」
「はい。外見はそっくりでよく間違えられるんです。先週、バイト先でキレたーとか言ってたんでその時の事でしょう」
お兄さんは短気で赤葦くんは温厚極まりない、と。
「良かった、赤葦くんは優しくて紳士だもんね」
「それは違うと思いますよ?」
床に押し倒されて赤葦くんとの距離がグッと縮まる。
至近距離で見つめられて私はふっと目を逸らす。
「あ、赤葦くん…近いよ」
「わざとですからね」
悪戯っぽく微笑んだ赤葦くんと視線が交わる。
「俺だっていつまでも大人しくしてるわけじゃないんで。覚悟してください」
頬にキスを落とされ、顔に熱が集まる。
「可愛いですよ、先輩」
赤葦くんはお兄さんよりも質が悪い。
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塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - アイミンさん» 明光くんですね!了解です! (2016年6月4日 7時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
アイミン - リクエストで明光君お願いします! (2016年6月4日 1時) (レス) id: 9ee16734b1 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - コロネさん» ありがどうございます!国見ちゃん、了解しました! (2016年4月20日 7時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します!リクエストです!国見君でクーデレorツンデレな感じがいいです!!いつも作品面白いです!!これからも応援しています♪( ´▽`) (2016年4月20日 5時) (レス) id: 8dfb1568a1 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - あらはさん» あああありがとうございます!早くもネタが…w頑張るのでみすてないでくださいね!w (2016年4月19日 21時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩キャラメル(□‐□)なのだよ | 作成日時:2016年4月15日 19時