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「そんで、なにがあったの?喧嘩?」

「喧嘩じゃない、俺の八つ当たり」

「ラウが?めずらし」




いちごみるくをぢゅーと吸いながら俺が話始めるのを待ってる岩本くんのアンバランスさを不思議に思いながら今日一日のことを思い返してみる。




「今日学校行ったらめめがやつれてて、」

「やつれる?目黒が?」

「そう、3日前に会ったばっかだよ?」

「もう見るからに体調悪そうで、ずっと気にかけてたんだけど」

「ほら、めめって優しいじゃん」

「だから頼まれたことぜーんぶ引き受けちゃって」

「なんかそれ見てたら俺の方がイラついてきちゃって、それで…」




話しながら封を開けたストローを紙パックに刺して同じようにぢゅーと吸う。甘いバナナオレが舌いっぱいに広がってどこかくどく感じた。




「なるほどね、ちなみに目黒はなに頼まれてたの?」

「ノート集めんのとか、掃除とか、…あと体育の片付け一人でやってたり」

「もちろんその都度おれも手伝ってたけど、全然頼ってくれないし頼まれたら全部引き受けちゃうから、」

「しかも、体育もめめだけ動いてて他のチームメイトは何もせずにずっと喋ってて」

「そんな人たちの為になんでめめが、って」




あやばい、思い出しただけで泣けてきた。あーもうなんで俺あんなこと言っちゃったんだろ、頼まれたって俺が勝手に解釈してるだけでめめはもしかしたら自分からやってたのかもしれないのに。




「お前それ全然八つ当たりじゃないよ」

「え、?」

「まあお前が目黒になんて言ったとか知らないし聞かないから事の概要は詳しくわかんないけど、」

「それただ単に心配してただけじゃん、お前は間違ってないよ。」




飲んでたいちごみるくの紙パックをぢゅっ、と鳴らしてから紙パックをたたみ始めた岩本くん。




「あーでもお前も間違ってないけど、目黒も間違ってないから。」

「友達だから心配すんのは当たり前、でもって友達だから迷惑かけたくないのも当たり前。お前も逆の立場ならそうだろ?」

「…うん、」




少し遠くの方にある自販機の横のゴミ箱に投げ入れた紙パックが見事入って嬉しそうに喜んでる岩本くんはもう一度俺の頭を撫でて後ろの方へと目線を向けた。









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みゅうつう(プロフ) - 塩麹さん» コメントありがとうございます!ゆっくりになると思いますが更新も続けていこうかなって思ってます、!! (12月12日 16時) (レス) id: 915dc05adc (このIDを非表示/違反報告)
塩麹 - このお話気に入りました。更新頑張ってください。 (12月12日 9時) (レス) @page12 id: 4e6137c4b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅうつう | 作成日時:2023年12月8日 9時

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