男装少女の真の姿はお嬢様 (ページ15)

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55話ページ15

ウィリアムはゾムを追い、我々国に来た。
門前には兵士が二人立っている。

wi「シリオン王国のウィリアムだ！此処を通してもらえないか？」
兵士A「ウィリアム王子ですか！？王子であろうとも、此処を通すことはできませぬ」
wi「そうか……」

すると、兵士の後ろから声がした。

???「通してもええで」
兵士A&B「トントン様！！お疲れ様です！！」

兵士2人はそう言い、深く頭を下げる。

tn「あぁ、お疲れ様」

兵士達2人に向け、そう言ったトントンは、もう一度ウィリアムと目を合わせた。

tn「紹介が遅れました。この国の幹部、書記長のトントンです。うちのゾムから話は、聞いております。総統が王子と話したいと仰っていたので、ご案内します」

wi「ありがとうございます」

トントンは、ウィリアムを連れて総統室の前に来た。

トントンは総統室の扉を3回ノックした。
中から、「どうぞ」っと言う言葉が聞こえてくる。

扉を開けると、書類をしていたグルッペンが居た。

ウィリアムを見て、グルッペンは立ち上がった。

gr「立ち話もなんだ、座って話でもしましょう」

ウィリアムは「ありがとうございます」っとお礼を言い、座る。それに続けて、グルッペンも座った。

gr「うちの幹部から、話は聞いています。サナが目覚めるまで、此処に居てもいいですが、此処に来た理由をもう一度伺っても宜しいですか？」

wi「はい……サナが心配であるのは変わりません。ですが、政略結婚相手と言っても僕はサナの事を好いていた。

僕を外交として、少しの間だけで良いので、此処に置いてください。

今のサナの事を知りたいんです！」

gr「俺達は構わないが……ルーク王にはどう伝えるのですか？」

wi「父上には、外交として我々国に数ヶ月居ること、情報を聞かれた時には嘘の情報をお話します」

gr「ルーク王に寝返るのですか？」

wi「寝返る……ですか、そうかもしれませんね。サナの為、もう嫌われる事はしたくありませんから」

gr「……まぁ、良いだろう。期間は、王子が国に戻ると仰るまでです。

トン氏、幹部全員に伝えておけ」

tn「はいはい」
wi「ありがとうございます！」
tn「いえ、俺らはいつもグルさんに振り回されてるんで」

トントンはそう言い、インカムでウィリアムが我々国の外交として来たことを伝えた。