ネコ科の同居人 その2【文豪ストレイドッグス】

公園？ ページ24

乱歩side



「は？Aが迷子？」





「そうなんですよ乱歩さん！どこにいるかわかりませんか！？」





すっかり青ざめた敦君に縋られる。後ろで太宰も不安そうな顔をしている。





確かに昼過ぎくらいから見ていない。勝手に迷子になったんなら僕には関係ないけど、Aがいないのは嫌だしなぁ・・・。





「うーん、Aは確かいつも景色がいいとかの理由で商店街の方に行ってたよね。」





敦君は何度も頷いている。





「で、今日は久し振りに猫に戻って散歩に行った。慎重なAのことだから真っ直ぐ帰れるように変なところで曲がったりはしなかったんだろうけど、綺麗な街並みとかに釣られて変な道に入っちゃったんだろうね」





「えぇ・・・」





敦君はショックを受けたように声を上げる。





「商店街を抜けた先で景色がいいところ・・・」





呟いてみて、ふと思い出す。ずっと前、何かの事件で商店街の方に行った時のことだ。





「探偵さんすごーい！ねぇねぇ、あっちの公園で遊ぼうよ！今ね、葉っぱが赤くなっててね、すっごくきれいなんだよ！！」





お使いか何かに来た様子の子供にそう言われた覚えがある。今の時期、その公園なら紅葉が見られるんじゃないか。





「商店街を抜けた先にある公園。そこにいると思うけど・・・」





「けど？なんですか！？」





敦君は相当必死らしい。少し驚いたが、そのまま続ける。





「Aが動いてたらどこにいるかわからないなぁ。確かあの公園からなら廃駅とか百貨店とかいろんなところに行けるし」





「・・・大丈夫です！！多分！ちょっと行ってきます！」





敦君は一瞬固まっていたが、すぐに探偵社を飛び出して行ってしまった。

すれ違い→←帰れない！！

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