病院 ページ4
「も、元に戻すなんて…無理だよ!手術代ものすごく高いんだよ!?」
マイキー 大丈夫。金なんていくらでもある。
マイキーは澄ました顔でそう言うとAをお姫様抱っこした。
「ひゃっ!な、何を!」
マイキー だって、普通の抱っこよりこっちの方がA好きでしょ?
「す、好きと言うか…は、恥ずかしい…じゃなくて!!」
マイキー そもそもA歩けないじゃん。
「あうっ!そだけど…!車椅子とかで…」
マイキー 車椅子も用意してある。
「な、なら!」
マイキー 今はダメ。
「えー!なんで!?下ろしてよー!」
ごねているAを他所にマイキーはホテルを出る。
豪華なシャンデリアが掛かっている廊下を抜けエレベーターで一階まで降りる。その後は正面出入り口から出ると思いきやマイキーはそのままフロントに行きそのままスタッフ専用の裏口に出る。
マイキー それじゃあ今から車乗るぞ。
「う、うん。」
Aの目の前には高級そうな黒塗りの車があった。一般人の家庭に生まれたAは一生乗らないような車に乗る事に少し抵抗を感じていた。
マイキー A。俺はこれから仕事がある。だから病院まで着いて来られない。代わりに部下を側にいさせるから。安心して。おい三途!!
春千代 はい。
マイキー Aの事を頼む。やる事は電話の通りに。Aに何かあったらタダじゃおかないからな。
春千代 はい。分かりました。
マイキー じゃあね。A。手術頑張って。
ポカーンとしているAの頰にキスをすると、マイキーはそのままホテルの方に向かっていった。
「あ、ああ…」
春千代 …おい。
「は、はい!!」
春千代 今から車を出す。俺が運転するからお前はシートベルトをしっかりしろよ?
春千代はそう言うと勢いよく扉を閉め、そのまま運転席に行き少しイライラした様子で車を出す。
「………」
かなり気まずい沈黙した状態が続く。何か喋った方がいいのか悩むAと大切なマイキーが自分の見知らぬ女にキスした事でイライラしていて怖い顔をしている三途。とても嫌な空気が漂う車内。Aは(病院に着くまで絶対喋らない…!!)と心に決めた。
その後、何事もなく病院に着いた。
「つ、着いた…」
春千代 待ってろ。今、車椅子出すから。
「は、はい!」
春千代 おい!ドア開けろ!そんぐらいは出来るだろ!?
「わかりまし…」
春千代 …よし。いいぞ。乗って。
「……………………」
春千代 乗らねえのか?
「乗りたいですけど…足が」
春千代 ………
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作者名:曼珠沙華 | 作成日時:2021年9月11日 21時